60年代 沖縄で生物兵器実験 稲に被害の菌 米軍が水田に散布 日本に復帰前の一九六〇年代初めの沖縄で、稲 作に深刻な打撃を与える生物兵器の研究開発の ため、米軍が屋外実験を繰り返していたことが 分かった。稲に大きな被害をもたらす「いもち 病菌」を水田に散布し、データを集めていた。 共同通信が米軍の報告書を米国の情報公開制度 で入手した。米国本土や台湾でも実験してお り、沖縄が米軍の生物兵器の研究開発戦略に組 み込まれていた実態が浮かび上がった。中国や 東南アジアを念頭に開発を進めていたとみられ る。その後、米国は六九年、人に被害を与える 病原体を含め、保有する生物兵器の廃棄を決め た。報告書は、米陸軍がいもち病菌を使った研 究開発の結果をまとめて六五年に作成。実験場 所の一つとして沖縄が明示され、六一~六二年 に少なくとも十二回の実験が記載されている。 「ナゴ」「シュリ」「イシカワ」という具体的 地名があり、名護や首里、石川(うるま市)の 可能性があるが、基地の敷地内だったのかなど 詳細は不明だ。報告書は、いもち病菌の散布に ついて「沖縄と台湾では、菌をまくために小型 の散布機を使った」と記述。六一年四月に沖縄 で行った散布実験では、数十メートル離れた場 所にどの程度の菌が届くかを計測した。他の十 一回の実験では、稲にできた病斑の数や期間中 の気象条件、収量の減少率などのデータを集め ていた。また六一~六二年にナゴで、日本と台 湾、米国の稲の品種を使い実験したなどとする 記述もあり、実験回数はさらに多かった可能性 もある。同様に入手した米陸軍の別の文書は、 沖縄などで行った実験が「有用なデータの蓄積 という点で部分的な成功を収めた」と評価して いる。 tokyo





Android携帯からの投稿