北京の天安門前での車両 突入事件に続き、山西省太 原市の共産党委員会庁舎前 で連続爆発事件が発生する など、中国で異変が起きている。共産党の重要会 議、第18期中央委員会第3回総会(3中総会) は厳戒態勢下で行われ、何と治安ボランティアと して中学生まで動員されたという。

過去、独裁政権はその末期に、少年までも動員 して延命を図ろうとしてきた。最近のニュースを 見ていて、私は「中国で王朝交代が近づいている のでは」と感じる。

「中国4000年の歴史」と言われるが、わが 国の「万世一系」の皇室・皇統とはまったく異な る。統一王朝が成立しても、官僚腐敗の蔓延、地 方の反乱などで分裂し、異民族が、皇帝およびそ の一族を殺戮(さつりく)することによって、新 しい王朝の皇帝になる血生臭い易姓革命を繰り返 してきた。そして、その度の動乱・粛清で人口は 激減した。

現代の王朝・共産党一党独裁政権も、利権を握 る官僚や軍幹部らの腐敗・賄賂で貧富の格差を拡 大させている。

昨年の中国人民銀行の調査によると、1990 年代半ば以降で官僚や国有企業幹部の国外逃亡は 1万6000~1万8000人という試算があ り、彼らが海外に不法に持ち出した資産は約十兆 円とある。

環境汚染も深刻化している。

有害な微小粒子状物質「PM2・5」の大気中 濃度などが上がり、一部地域で視界10メートル 程度という猛烈なスモッグが発生。工業化や都市 化の影響で水不足や水質汚染も著しい。党や企業 が環境破壊を無視して目先の経済成長を追い求め た結果といえる。

改革開放を進めた●(=登におおざと)小平は 「先に豊かになれる者から豊かになれ」と語った というが、これは「沿岸部から豊かになって、内 陸部にも波及させて、最終的に国全体が豊かにな る」という意味だった。それを曲解し、一部の官 僚や軍幹部だけが富を独占し、民衆の生命を脅か す環境汚染を放置していれば、年間十数万件もの 暴動が発生するのも当然だろう。

国内不満を外に向けさせるため、江沢民政権以 来、中国では「反日教育」「反日報道」を徹底的 に続けてきた。仮想敵国を外部に作って、国内を 結束させる目的だ。13億人を超える国民が教育 や報道で「南京30万人大虐殺」や「釣魚島(尖 閣諸島の中国名)を盗まれた」と信じ込んでいる のだから、恐ろしい。

私は、共産党政権の矛盾が限界に達して中国が 内乱状態になったとき、「反日」で洗脳された民 衆の支持を集めるため、日本たたきの競い合いが 行われ、より過激な勢力が支持を得る可能性があ ると思う。沖縄や尖閣諸島への侵攻だけでなく、 核兵器をチラつかせて日本に強硬な要求を突き付 けてくる恐れもある。

断末魔にある中国では現在、「日本との戦争が 近い」という話が広まっているという。日本人の 感覚では笑い話だが、日本人と中国人の思考回路 はまったく違う。油断してはならない。

一刻も早く、日本人はこの現実を理解しなけれ ばならない。中国の王朝交代(=共産党政権崩 壊)によって日本に害が及ばないように、民族の 歴史に誇りと自信を持てる国づくりをして、中国 の暴発に対処できる備えをすべきである。

■元谷外志雄(もとや・としお) 石川県小松 市生まれ。信用金庫勤務後、27歳で注文住宅会 社を創業し、その後、ホテルやマンション、都市 開発事業などを手がけるアパグループを一代で築 き上げる。同グループ代表。国内外の多くの要人 と交友関係があり、政治や経済、軍事に関する知 識も豊富で、社会時評エッセーも執筆する。著書 に「誇れる祖国『日本』」(幻冬舎)、「報道さ れない近現代史」(産経新聞出版)など。



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