【北京=矢板明夫】12日に閉幕した中国共産 党の3中総会で、国家安全委員会の設立が決まっ た。香港メディアなどによると、昨年秋の党大会 直後から進められていた構想だったとされ、安全 保障と治安に関する国内の重複部署を統合するこ とは、習近平政権の改革の目玉の一つだった。

党関係者によると、1997年に江沢民国家主 席(当時)が訪米した際に、米国の国家安全保障 会議(NSC)からヒントを得て中国でも同じよ うな組織を立ち上げようとした。しかし、中央軍 事委員会主席をすでに兼ねている江氏が中国版N SCのトップにも就くと、権限が大きくなりすぎ るということを懸念した党長老らの反対で実現で きなかったという。

国家安全委員会については現在、党政法委員会 書記の孟建柱氏らが中心となって準備を進めてい るという。党中央、国務院(政府)、全国人民代 表大会(全人代=国会)、全国政治協商会議と並 び、中国の5大機関の1つとして位置づけられる とも報じられている。早ければ、来年の全人代で 正式に発足し、習近平国家主席が初代のトップに 就任する可能性もあるという。

習主席としては国家安全委員会を立ち上げるこ とで、自身の求心力を高める狙いがありそうだ。 最近の日本など周辺国との緊張関係も追い風に なったとみられる。

中国の国際問題研究者は「この時期に中国版N SCの立ち上げを発表したのは、尖閣諸島(沖縄 県石垣市)で対立する日本がNSCを発足させる ことに刺激され、それに対抗する思惑もある」と 指摘している。



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