習近平国家主席率いる中 国共産党がかつてない危機 に直面している。山西省で の連続爆破と天安門前の自 爆テロ。大国の行く末を占 う重要会議、第18期中央 委員会第3回総会(3中総 会)と時期を合わせるよう に事件が相次いだ。しかも、次なるテロの火種も ある。体制転覆を狙う反政府組織に、存在を把握 しきれていない反乱分子、社会に不満を抱える 「上訪者」と呼ばれる人々。大国が抱える3つの 地雷とは-。
中国公安当局は8日未明、山西省太原市の省共 産党委員会前で起きた連続爆発事件に関わった疑 いがあるとして、同市在住の豊志均容疑者(4 1)を拘束した。事件発生からわずか2日という 速さ。習指導部は、12日まで開かれる3中総会 会期中の混乱を防ぐため、早期解決をアピールし た格好だが、脅威が去ったわけではない。
現地の公安事情に通じる中国人実業家は「3つ の大きな不安要素がある。『地下組織』『非法組 織』と呼ばれる非合法組織と、社会に不満を抱え る『上訪者』の存在だ」と声を潜める。
【地下組織】
関係筋によると、「地下組織」とは公安が「テ ロの危険がある」として監視・取り締まり対象に する組織を指す。天安門前での自爆テロで名が挙 がったウイグル族の独立運動を展開する国際組織 「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」 や、国内外に数万人規模の信者を抱える宗教団体 「法輪功」などがそれに当たるという。
「民主化運動を秘密裏に展開する『中国民主 党』という組織も対象になっている。海外在住の 中国人活動家が中心になって結成され、人民解放 軍の中の反政府勢力と結びついているとも言われ る。各地で起きる農民蜂起や労働争議を扇動して いる疑いもあり、公安当局は勢力拡大を阻止しよ うと神経をとがらせている」(先の実業家)
【非法組織】
2002年、米国を拠点に中国の民主化運動を 展開していた王炳章氏が渡航先のベトナムで誘拐 され、中国に連行された際に存在が明るみに出た という。
「ほかにも、実態が明るみに出ていない反政府 の非合法組織も複数あり、それらは『非法組織』 と呼ばれている。公安当局は『地下組織』に次ぐ 脅威として調査している」(同)
【上訪者】
もう1つ、中国共産党のアキレス腱と言われる のが「上訪者」だ。
「自らの不平不満を政府に陳情する者たちを総 称する言葉で、訴える先が市から省、中央政府へ と段階的に上がっていくことからそう呼ばれる」 (外交筋)
急速な経済発展の影で、腐敗官僚による不正や 政府の理不尽な政策によって多くの犠牲者が出 た。これに伴い、「上訪者」の数は増え、「北京 や上海など大都市に同じ境遇の者が集まって暮ら す『上訪者村』が点在するほどだ」(同)。
不満を鬱積させた「上訪者」の暴発は相次ぎ、 山西省の事件もその1つとみられている。
「拘束された豊容疑者の親族は、炭鉱の利権を めぐって警察に拘束され、取り調べ中に不審死し ていた。彼は、山西省にその件を繰り返し訴えて いたが、取り合ってもらえなかった。陳情が通ら ないことに絶望して犯行に及んだ可能性がある」 (中国紙記者)
当局の発表では過去の逮捕歴がことさら強調さ れたが、「上訪者」としての一面はほとんど報じ られていない。
中国事情に詳しい作家の宮崎正弘氏は「中国共 産党は山西省や天安門前の事件に感化されて民衆 が蜂起するのを恐れている。事件に関する情報を 隠蔽するのはそのためだ。だが、力で民衆をおさ えつけてきたひずみは臨界点を超え、これからも 同種の事件は頻発するだろう。監視体制にほころ びが出てくると政権基盤は危うくなる」と指摘す る。3つの地雷が爆発するのはいつか。
Android携帯からの投稿
中国公安当局は8日未明、山西省太原市の省共 産党委員会前で起きた連続爆発事件に関わった疑 いがあるとして、同市在住の豊志均容疑者(4 1)を拘束した。事件発生からわずか2日という 速さ。習指導部は、12日まで開かれる3中総会 会期中の混乱を防ぐため、早期解決をアピールし た格好だが、脅威が去ったわけではない。
現地の公安事情に通じる中国人実業家は「3つ の大きな不安要素がある。『地下組織』『非法組 織』と呼ばれる非合法組織と、社会に不満を抱え る『上訪者』の存在だ」と声を潜める。
【地下組織】
関係筋によると、「地下組織」とは公安が「テ ロの危険がある」として監視・取り締まり対象に する組織を指す。天安門前での自爆テロで名が挙 がったウイグル族の独立運動を展開する国際組織 「東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)」 や、国内外に数万人規模の信者を抱える宗教団体 「法輪功」などがそれに当たるという。
「民主化運動を秘密裏に展開する『中国民主 党』という組織も対象になっている。海外在住の 中国人活動家が中心になって結成され、人民解放 軍の中の反政府勢力と結びついているとも言われ る。各地で起きる農民蜂起や労働争議を扇動して いる疑いもあり、公安当局は勢力拡大を阻止しよ うと神経をとがらせている」(先の実業家)
【非法組織】
2002年、米国を拠点に中国の民主化運動を 展開していた王炳章氏が渡航先のベトナムで誘拐 され、中国に連行された際に存在が明るみに出た という。
「ほかにも、実態が明るみに出ていない反政府 の非合法組織も複数あり、それらは『非法組織』 と呼ばれている。公安当局は『地下組織』に次ぐ 脅威として調査している」(同)
【上訪者】
もう1つ、中国共産党のアキレス腱と言われる のが「上訪者」だ。
「自らの不平不満を政府に陳情する者たちを総 称する言葉で、訴える先が市から省、中央政府へ と段階的に上がっていくことからそう呼ばれる」 (外交筋)
急速な経済発展の影で、腐敗官僚による不正や 政府の理不尽な政策によって多くの犠牲者が出 た。これに伴い、「上訪者」の数は増え、「北京 や上海など大都市に同じ境遇の者が集まって暮ら す『上訪者村』が点在するほどだ」(同)。
不満を鬱積させた「上訪者」の暴発は相次ぎ、 山西省の事件もその1つとみられている。
「拘束された豊容疑者の親族は、炭鉱の利権を めぐって警察に拘束され、取り調べ中に不審死し ていた。彼は、山西省にその件を繰り返し訴えて いたが、取り合ってもらえなかった。陳情が通ら ないことに絶望して犯行に及んだ可能性がある」 (中国紙記者)
当局の発表では過去の逮捕歴がことさら強調さ れたが、「上訪者」としての一面はほとんど報じ られていない。
中国事情に詳しい作家の宮崎正弘氏は「中国共 産党は山西省や天安門前の事件に感化されて民衆 が蜂起するのを恐れている。事件に関する情報を 隠蔽するのはそのためだ。だが、力で民衆をおさ えつけてきたひずみは臨界点を超え、これからも 同種の事件は頻発するだろう。監視体制にほころ びが出てくると政権基盤は危うくなる」と指摘す る。3つの地雷が爆発するのはいつか。
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