天皇、皇后両陛下主催の 秋の園遊会で、山本太郎参 議院議員が、陛下に手紙を 渡した件が問題となってい る。山本氏は「福島第1原 発事故をめぐる現状を伝え たかった」などと釈明して いたが、彼からは、日本人 として当然持つべき、皇室 に対する尊崇の念は微塵も感じられない。私は彼 が自身の存在感を示そうと、単に売名行為に及ん だとしか思えない。

しかし、もっとケシカランのは、日本と日本人 を貶めている慰安婦問題を悪化させた河野洋平元 衆院議長である。閣議決定もなく、彼が慰安婦募 集の強制性を認めた「河野談話」をめぐって新た な動きがあった。

河野談話の根拠となった元慰安婦への聞き取り 調査が、極めてずさんだったことを暴いた産経新 聞のスクープ(10月16日)を受け、日本の母 親たちのグループが河野氏に対して、「ずさんな 調査を知っていたか」「河野談話の撤回に賛同す るか」という公開質問状を送ったというのだ。

私はこのニュースを聞き、「河野氏は、母親た ちにきちんと説明すべきだし、間違った政治判断 で国益を損なったことを、国家と国民に謝罪すべ きだ」と思った。さらに、国会としても河野氏の 証人喚問を行い、日本がいわれなき批判を浴びせ られる原因となった河野談話について徹底的に追 及し、真実を明らかにすべきだと思う。

日本は戦後、押し付けられた憲法前文「平和を 愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの 安全と生存を保持しようと決意した」の精神によ り、敗戦国として我慢をずっと強いられてきた。 中国や韓国に理不尽な批判・要求を受けても、米 国から「反撃することを封じられ、泣く泣く引き 下がってきた」と聞く。

米国としては「強い日本」が復活することを阻 止する意図があったのだろう。ここに左翼勢力や 反日メディアなどが介入し、自虐史観が広がった といえる。日本は完全な独立国家ではなかった。

だが最近、米国は経済力低下に加え、元CIA 職員のスノーデン容疑者がバラした盗聴問題や、 シリア空爆の議会承認を得られなかったことなど で国際的影響力が落ちてきた。これに対し、中国 は経済力や軍事力を増大させており、東アジアの パワーバランスが崩れる危険性が出てきた。

そんな状況のなか、昨年誕生した安倍晋三政権 の支持率は高く、長期政権となる可能性が高いこ ともあり、米国の方針も変わりつつあるようだ。

あくまで私の分析だが、韓国の朴槿恵(パク・ クネ)大統領が常軌を逸した「反日」政策を続 け、中国の属国入りするような姿勢まで見せてい るため、米国としては韓国の行きすぎた世論を沈 静化させる必要が出てきた。そこで、日本が慰安 婦問題で反撃に出られるように「真実を主張する 機会」を与え、真っ当な日韓関係へと誘導しよう としているのだろう。

外務省は先月末、慰安婦問題をめぐって初めて 韓国を批判する文書を作成し、在外公館に、日本 の立場を各国の主要メディアや有識者、各自治体 に伝える取り組みを強化するよう指示したとい う。遅すぎたが、やっと日本が覚醒するチャンス が出てきたのだ。日本人は1日も早く「真実の歴 史」を知り、民族の歴史に誇りと自信を持とう。

■元谷外志雄(もとや・としお) 石川県小松 市生まれ。信用金庫勤務後、27歳で注文住宅会 社を創業し、その後、ホテルやマンション、都市 開発事業などを手がけるアパグループを一代で築 き上げる。同グループ代表。国内外の多くの要人 と交友関係があり、政治や経済、軍事に関する知 識も豊富で、社会時評エッセーも執筆する。著書 に「誇れる祖国『日本』」(幻冬舎)、「報道さ れない近現代史」(産経新聞出版)など。





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