中国・北京の天安門広場の近くで車が炎上した 事件で、アメリカ政府系のラジオ局は、車内で 死亡した3人を知る人物の話として、今回の事 件は、新疆ウイグル自治区で4年前に起きた大 規模な暴動で家族を亡くしたことに対する報復 だった可能性があると伝えました。

今回の事件で、炎上した車内で死亡した3人と 容疑者として拘束された5人は、いずれもウイ グル族とみられています。 中国政府は、新疆ウイグル自治区の独立を主張 する「東トルキスタン・イスラム運動」

組織が関与したと断定し、

締めつけを強める姿勢を見せています。 この事件について、アメリカ政府系のラジオ 局、「ラジオ・フリー・アジア」

で死亡した3人を知る人物の話として、

人はウイグル族の夫婦とその母親だとしたうえ で、新疆ウイグル自治区の中心都市ウルムチで 4年前の2009年7月に発生した大規模な暴 動で、家族を亡くしたとしています。 また、夫の同級生の話として、数年前に夫の弟 が交通事故で死亡した際に、夫がその責任は漢 族や中国当局にあると非難していたとしていま す。 こうしたことから

3人は、家族を亡くした報復のために今回

は、

 の事件を起こした可能性があると伝えていま す。 中国政府は、今回の事件に国際的なテロ組織が 関与したと大規模な宣伝活動を始めています が、具体的な情報はほとんど明らかにしておら ず、中国当局が事件をウイグル族に対する締め つけを一段と強化する口実として使うのではな いかという懸念の声も出ています。

国内向けと国外向けで異なる報道

この事件について、中国政府は国内向けにはほ とんど報道させない一方で、国外向けには、英 語のメディアを通じて国際的なテロ組織が関与 したとする主張の宣伝に力を入れています。 この事件について、中国のメディアはいずれも 詳しいことは伝えておらず、事件があったこと を知らない人も多くいるとみられます。 一方、中国政府は、新疆ウイグル自治区の独立 を主張する国際的なテロ組織、

ン・イスラム運動」が今回の事件に関与したと 断定し、英語のメディアを通じてこうした主張 の宣伝に力を入れています。 このうち国営の英字紙「チャイナデーリー」

2日の1面で、事件を

「東トルキスタン・イスラム運動」が「背後に いる」と伝えました。 また、国営の中国中央テレビは中国版ツイッ ターのウェイボーに1日、英語でのみ記事を掲 載し、「容疑者は全員、新疆ウイグル自治区南 部のホータン出身で、現場を3回下見してい た」などと伝えました。 国内では、報道を規制することで治安維持など に対する国民の動揺が広がることを抑えようと する一方で、対外的には、事件は世界共通の脅 威であるテロだと主張することで、中国政府の 民族政策に批判的な国際社会の視線をそらそう という思惑がうかがえます。

天安門広場周辺には大勢の観光客

事件があった天安門広場の周辺は、

の警察官が配置されていますが、ふだんと比べ て警備が特別に強化されている様子はなく、大 勢の観光客でにぎわっています。 一方、共産党北京市委員会の機関紙「北京日 報」は、3日の1面で、市のトップの郭金龍書 記がテロ対策を強化するよう治安部門に指示し たと伝えました。 それによりますと、郭書記は1日と2日、地下 鉄との乗り換え客が多いバスターミナルなどを 訪れ、乗客の持ち物検査などの安全管理の状況 を視察しました。 また、治安担当者などを集めた会議も開き、 「市民が治安を担う役割を一層引き出す」

て、不審者などに関する市民からの情報提供を 奨励し、賃貸住宅や小規模な宿泊施設を利用す る短期滞在者の動向を把握するなどテロ対策を 強化するよう指示したということです。 郭書記は党の指導部のメンバーでもあり、中国 当局のウイグル族に対する締めつけが一段と強 まりそうです。



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