株価が上昇基調で、国内 総生産(GDP)も1%台 の成長を確保するなど復調 の気配もみえる韓国経済。 しかし、肝心の国民の生活 は絶望的な状況が続いてい るようだ。今年2月に朴槿 恵(パク・クネ)大統領が 就任後、国民の暮らし向きを示す指数が急落、評 判の悪かった盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権や李明 博(イ・ミョンバク)政権時すら下回っている。 「親中反日」路線を突き進む朴政権の経済失政ぶ りがあぶり出された。
韓国のシンクタンク「国家未来研究院」は、国 民の暮らし向きについて数値化した「民生指数」 という指標を算出している。
就業率や正規雇用者の比率、家計の所得のほ か、不動産や株価など資産価格が上昇すれば指数 は上向きに、食費や住宅関連の費用、税金などの 負担が増えれば指数は下がる仕組みだ。
最新の数値である今年4~6月期の民生指数は 98・9と、1~3月の99・7から低下した。 これは、経済無策ぶりが批判された2003~0 8年の盧武鉉政権時の平均値101・1、政権終 盤にかけて急激に失速した08~13年の李明博 政権の平均100・5を大きく下回り、ここ10 年間で最低の水準となっている。08年のリーマ ン・ショック後ですら99・6だったというか ら、現状の深刻度がうかがえる。
指数下落の要因について、国家未来研究院は 「雇用構造の悪化や株価の下落に加え、住居費や 教育費など、ほとんどの項目で支出が増え、コス トが上昇したことが影響した」と説明している。
国家未来研究院は、昨年の韓国大統領選で朴氏 のシンクタンクとして活動し、研究院トップの金 広斗(キム・グァンドゥ)氏は、朴氏の経済の指 南役を務めた。同研究院出身者から朴政権の要職 に送り込まれた人材も少なくない。かつての“身 内”から朴政権の経済政策に厳しい評価が下された 形だ。
金氏は中央日報に対し「研究院は現政権から独 立的」と説明、「経済の責任を負う政策当局は反 省しなければならない」「若者たちに雇用を与え る政策が出てこなければならない」と語ってい る。ちなみに同研究院が同様に算出している「国 民幸福指数」は113・07と高水準だった。こ れは55歳以上の就業率が改善されたことが寄与 したもので、若者の雇用環境が厳しいことをか えって浮き彫りにしている。
アジア経済に詳しい企業文化研究所理事長の勝 又壽良氏は、韓国の雇用構造のゆがみを象徴する こんなエピソードを紹介する。
「韓国は子供の教育に金をかけているが、投資 にふさわしい就職先がない。そのため、最大の企 業であるサムスン電子に一極集中している。就活 学生全体の3割弱にあたる約20万人が志願し、 入社試験を受けるための塾まであるという異常事 態だ」
若者がシワ寄せを受けている状況は数字にも表 れている。韓国の9月の失業率は2・7%で、前 年同月から0・2ポイント改善したのだが、15 ~29歳の若者の失業率は7・7%と逆に1・0 ポイント悪化した。
家計の債務問題も根が深い。朴政権は個人の負 債減免措置を実施し、中央日報は「今年の対象者 が60万人を超えた」と報じた。その一方で、個 人再生手続きを裁判所に申請した件数は「史上最 大の10万人を超える見通し」で、「今も毎月4 万人を超える債務不履行者が発生している」とい い、根本的な解決にはつながっていない。
韓国銀行(中央銀行)が発表した10月の消費 者心理指数は106と1年5カ月ぶりの水準を回 復したが、家計の景気判断の今後の見通しについ ては9月の97から95と下落している。
朴政権下で経済不安が続く背景について、前出 の勝又氏は「極端な親中反日路線も影響してい る」と指摘する。「韓国では伝統的に強い側につ く事大主義の面が強い。日本経済は弱いと見下し て中国と“反日同盟”を結成したものの、中国経済 に不安が広がり、日本経済は復調したことで大あ わてになっているのだろう」
盧政権や李政権はそれぞれ公約に掲げた7%の 経済成長に遠く及ばないまま幕を閉じた。スター トでつまずいた朴政権は立ち直ることができるの か。

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韓国のシンクタンク「国家未来研究院」は、国 民の暮らし向きについて数値化した「民生指数」 という指標を算出している。
就業率や正規雇用者の比率、家計の所得のほ か、不動産や株価など資産価格が上昇すれば指数 は上向きに、食費や住宅関連の費用、税金などの 負担が増えれば指数は下がる仕組みだ。
最新の数値である今年4~6月期の民生指数は 98・9と、1~3月の99・7から低下した。 これは、経済無策ぶりが批判された2003~0 8年の盧武鉉政権時の平均値101・1、政権終 盤にかけて急激に失速した08~13年の李明博 政権の平均100・5を大きく下回り、ここ10 年間で最低の水準となっている。08年のリーマ ン・ショック後ですら99・6だったというか ら、現状の深刻度がうかがえる。
指数下落の要因について、国家未来研究院は 「雇用構造の悪化や株価の下落に加え、住居費や 教育費など、ほとんどの項目で支出が増え、コス トが上昇したことが影響した」と説明している。
国家未来研究院は、昨年の韓国大統領選で朴氏 のシンクタンクとして活動し、研究院トップの金 広斗(キム・グァンドゥ)氏は、朴氏の経済の指 南役を務めた。同研究院出身者から朴政権の要職 に送り込まれた人材も少なくない。かつての“身 内”から朴政権の経済政策に厳しい評価が下された 形だ。
金氏は中央日報に対し「研究院は現政権から独 立的」と説明、「経済の責任を負う政策当局は反 省しなければならない」「若者たちに雇用を与え る政策が出てこなければならない」と語ってい る。ちなみに同研究院が同様に算出している「国 民幸福指数」は113・07と高水準だった。こ れは55歳以上の就業率が改善されたことが寄与 したもので、若者の雇用環境が厳しいことをか えって浮き彫りにしている。
アジア経済に詳しい企業文化研究所理事長の勝 又壽良氏は、韓国の雇用構造のゆがみを象徴する こんなエピソードを紹介する。
「韓国は子供の教育に金をかけているが、投資 にふさわしい就職先がない。そのため、最大の企 業であるサムスン電子に一極集中している。就活 学生全体の3割弱にあたる約20万人が志願し、 入社試験を受けるための塾まであるという異常事 態だ」
若者がシワ寄せを受けている状況は数字にも表 れている。韓国の9月の失業率は2・7%で、前 年同月から0・2ポイント改善したのだが、15 ~29歳の若者の失業率は7・7%と逆に1・0 ポイント悪化した。
家計の債務問題も根が深い。朴政権は個人の負 債減免措置を実施し、中央日報は「今年の対象者 が60万人を超えた」と報じた。その一方で、個 人再生手続きを裁判所に申請した件数は「史上最 大の10万人を超える見通し」で、「今も毎月4 万人を超える債務不履行者が発生している」とい い、根本的な解決にはつながっていない。
韓国銀行(中央銀行)が発表した10月の消費 者心理指数は106と1年5カ月ぶりの水準を回 復したが、家計の景気判断の今後の見通しについ ては9月の97から95と下落している。
朴政権下で経済不安が続く背景について、前出 の勝又氏は「極端な親中反日路線も影響してい る」と指摘する。「韓国では伝統的に強い側につ く事大主義の面が強い。日本経済は弱いと見下し て中国と“反日同盟”を結成したものの、中国経済 に不安が広がり、日本経済は復調したことで大あ わてになっているのだろう」
盧政権や李政権はそれぞれ公約に掲げた7%の 経済成長に遠く及ばないまま幕を閉じた。スター トでつまずいた朴政権は立ち直ることができるの か。

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