台風26号による伊豆大島の 土石流被害で、東京都大島町は 19日午後5時すぎ、二次被害 の恐れがあるとして一部の住民 約2300人に避難勧告を出し た。16日以来の雨が降りだし た上、新たな台風27号が接 近。また、新たに2人の死亡が 確認され、死者は27人となった。災害発生から4 日目。町では、外国人や島出身の大学生らがボラン ティアとして、家屋に流れ込んだ土砂をかき出し た。

大金沢の氾濫で土砂が流れ込んだ「丸市釣漁具 店」では米国人男性が、膝近くまである真っ黒な泥 を必死にかき出していた。リー・ランズデルさん (27)。外国語指導助手として島内の小、中学校 で英語を教えている。

「僕に釣りを教えてくれた店だから何か手伝いた かった」。ひたすらスコップで泥をすくった。店か ら南に約2キロの野増地区の自宅から駆けつけた。

昨年3月、登録した教育機関の割り振りで大島に 赴任。海に囲まれた立地を見て、釣りを始めた。同 店に釣り竿を買いに来た縁で、女性店主(62)ら スタッフと仲良くなった。着任から約1年7カ月。 同店周辺に高々と積み上がった流木を見て「ショッ ク。悲しい」と表情を曇らせた。

出身は米中東部ケンタッキー州。竜巻が多い地域 で「何度も竜巻を見ている。友人が犠牲になったこ ともあった」。そんなランズデルさんの目にも、今 回の土石流は衝撃的だった。

すでに故郷の友人らに義援金などの応援を求める メールを送った。「まだ返事はないけれど、きっと 協力してくれると思う」。支援の輪は世界に広がろ うとしている。

島出身の若者たちも立ち上がった。島内の高校を 卒業後、本土の大学進学などで故郷を離れた学生約 30人が、SNS(ソーシャル・ネットワーク・ サービス)などで連絡を取り合い一時帰省。大島社 会福祉協議会災害ボランティアセンターに登録し、 家屋や道路の土砂の撤去に当たっている。

専門学校生の伏見誠さん(21)は、高校時代の 友人らと一軒家を掃除。「災害で島がむっちゃ変 わってて驚いた。泥も予想以上に重い」と軍手で額 の汗を拭いた。

一部地区には避難勧告も出て、赤色灯をつけた消 防車両が走り回る。雨が降りだし、伏見さんたちの 作業は途中で中止となった。それでも「また泥が流 れてきたって、何度だってかき出す。何度でも島に 戻ってくる」と、愛する郷土の復興に力を込めた


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