すずらん | しんゆう睦念
最初の香水はスズランの香り
姉の修学旅行の母へのお土産は
スズランのフレグランスだった
薄い琥珀色の厚い硝子瓶
一摘
脈打つ手首から幸福へと旅立つ
あぁ
スズランの花の中に埋もれて
鼻の中にスズランを入れたような
自然に目を瞑りたくなる
まっすぐな香り
小さく小さくなって
鈴蘭の香り
鈴蘭の蒸留水のような
語りかけは 真面目
いつまでも耳を傾けて
たゆたっていたい
遠く 蜃気楼
むかし 昔の スズランの香り
あの幸福感を求めて
きょうも 香りをまとう
枕元にスズランの鉢植えを置いて眠る💤🎠💤のは やめましょう
毒気が中毒症状になり⚠危険です