『3月3日』 ドキドキ
なんとなく世の中が。ピンク色というか。
桃色に感じられるその日。

ムスメの『前期公立高校受験発表』の日でした。

受験日から、ちょうど一週間後。
中学校で、早めにお弁当を食べて、
学校から、お友だちと一緒に電車に乗って発表を見に行くのです。

わたしも、お家で落ち着かなくて。。。
既に。受験日から、ずっと落ち着きませんでしたけれど。。。

去年の今ごろ。ムスコの受験で。
同じ高校を受けて。
ご縁がありませんでした。
ムスコの落胆ぶりは、とても大きかったと思うのです。
クールに装っていましたが、ショックだったみたい。。。
プライドばかり高いところがあるので、それも『貴重な在りがたい経験』だと、
わたしは、本気で感謝しています。それは今も続いていて。。。。

今年は、その高校にムスメの中学校から9人受験しました。

合格発表の紙が貼り出されるのは、午後2時ちょうどです。

一緒に行くお友だちの代表で一人だけが、
携帯電話を持って行く許可を出されていて。
お友だちから、ムスメの携帯にメールが入ることになっていました。
朝、出かける前にムスメは、食卓テーブルに携帯電話を置いて。
『ママ。ここに置くわよ。』って。。。

小さな。ピンクの携帯電話が、テーブルにキリリと置かれて。。。
なんどもなんども、見てしまいます。

1時半ごろから。DVDをつけて。YUKA姐さんの体操をし始めて。。。
「このDVDは、だいたい1時間で終わるから。
 いろんなお友だちにメールするでしょうから、
 遠慮がちなムスメは2時半くらいになるでしょう。。。。」と思って。。。

ムスコは。同じ日。3月3日から[学年末テスト]が始っていました。
土曜日まで、5日間。ハードです。。。
午前中2科目で、お昼無しで帰宅する予定でしたが、帰ってきませんでした。。。

そのムスコが、午後2時ちょうどに帰宅しました。
慌てて、DVDを止めて、出迎えると、とてもフキゲンで口を利きません。。。

『お昼は、マクドで食べてきた。』と、制服のまま、リビングに寝転んで。。。

すると。。。ポケットに入れたムスメの携帯のバイブが踊りだしました。
慌てて画面を見ると。
『受かりました ありがとう』と、メール。。。

「よかったあ。受かったって!」と、押さえて平静を装って。
寝転んだまま、わたしのほうを凝視しているムスコに伝えました。


わたしは。ムスメの短いメールの。『ありがとう。』という言葉に。
とても胸を打たれました。。。
『ああ。良い子に育ってくれたなあ。。。』と感謝の気持でいっぱいでした。。。


ムスコは。「うん。」と頷いて。
顔をもどしてそのまま寝続ける様子です。。。

顔色が、良くありません。。。。

『よかったねえ!』というような、心からの祝福をするような雰囲気ではないのでした。。。

ムスコは。それなりに、まだ『つらいんだなあ。』と。
改めて感じ入りました。。。

ここ最近。狭いリビングにゴロゴロ寝転んでばかりで。
自分の部屋に行かないのです。あえて他のカゾクの側にいるようです。。。

『ボクは、惨めだ。』とか言う言葉を、耳にしていました。
『もっと、早くから勉強していれば良かった。。。』とかなんとか。
それも、『気づき』なのだから、いろいろ感じて行って欲しいと思います。。。

わたしは、帰宅したムスメの顔を見ること無く、
そのまま『リフレクソロジー』の講座に行かなくてはなりませんでした。
帰宅は7時半すぎくらいになるのです。
『ひな祭り』の支度もしていませんでしたから、
講座の帰りに『ひな祭りのアレンジのお花』を買いました。

ムスメは『合格したら、今、一皿90円になっている回転寿司に行きたい!』って言っていました。
いつでも行けそうなものですが、ムスメは『腸が弱くて』回転寿司に行くと必ず下痢してしまうので控えています。

「夕飯は、回転寿司!」と思っていましたが、オットが残業で遅くなるという連絡が在り、
慌てて、これまたムスメのリクエストの『オムライス』にしました。

オットには『ムスメの好きなチョコレートケーキを、買って来てください。』とメールしましたが、間に合わず。
帰宅したオットと、駅前の美味しいケーキ屋さんに急ぎました。
ところがっ。ケーキのウインドーはガラガラ。
ウインドーの上段に、『ひな祭りデコレーションケーキ』だけ、5つ残っていました。
でも。お店には6人もお客様が立って待っています。
わたしのお家の分は「こりゃあ無い!」と数えました。
それに「いちごいっぱい」のケーキは、ムスメはNGなのです。。。

もう一軒のケーキ屋さんも。売り切れ状態です。
『ひな祭りは、ケーキ』という図式が世の中に出来上がっているのですね。。。

そういう時は『不二家』がありますっ!!
ペコちゃんのお店は9時半まで。
冷凍のケーキであろうが、添加物も使われているでしょうけれど。
いつも安定して品揃えがあります。。。
だから。わたしは、『不二家』を愛しているし、すごく感謝しています。。。

いつもは、お二人でお店番をしているのを、やはりかき入れ時なのでしょう。
可愛らしい学生さんのアルバイトの女の子が6人もいました。
奥の厨房?では、お客さんの状態を見ながら、
常にケーキを作って補充しているおじさんも。

ムスメの好きな『チョコレートケーキ』2種類と。
『プレモンブラン』と『桜ミルクレープ』『オリジナルチーズケーキ』。
5つ買っても。1540円です。お安いですね。。。

オットのビールを買うために入ったスーパーで。
『雛手巻き寿司』とかいうセットも購入。

わたしも『にごり酒』とかいうのを買いました。買うだけですけど。。。

4人揃って。祝杯をというところですが。
どういうわけか、やはり。
ムスコの雰囲気がとても暗くて。
手放しで喜びあうことが出来ません。。。

やけに抑え気味なお祝いとなって。
ムスコは、ケーキも食べず。。。

オットも。なにかのわたしの『喜び』の言葉の端々で。
『キッ!』と鋭い目つきをして、
アゴでムスコを指して。制止します。

ムスメとわたしは、久しぶりのケーキが、なにしろうれしくて。
『美味しいね。美味しいねぇ。』って。
ふたりで、突っつき合いました。。。

『もうこれで、受験勉強しないでいいんだあ。。。』っていう、ムスメの安堵の気持ち。。。

「これから、土曜日までテストだ。。。」というムスコの気持ち。。。

どこか。わたしは。
『自分が、たいへんであっても、他の人の喜びを、ちゃんと祝福できる人になって欲しい。』という、ムスコへ過度の期待をしていることにも気がついていました。。。

期待というより、さらにムスコに『落胆』?したかのように。。。
去年に続いて?いや違う。。。。

でも。こうやって。我が子が。
じぶんの悲しみや「つらさ」を。吐露できているということに。
『感謝しよう。』と思います。。。


さあっ。気持ちを入れ替えて。。。。

ムスメは。 オットやムスコがいなくなると。
『学校でもね。今年の前期試験は、合格した人よりも不合格だった人が多くて。』
ムスメの受験した高校も、9人受験して3人の合格だったそうです。

『ずっと合格するだろうと思っていた人が落ちていたりして。』
『受かったわたしたちも、身の置き場が無くて困ったの。』
『学校に戻っても、後期に受験するお友だちは、泣いているお友だちを慰めに行くから、
そこに、わたしはいられないし。。。』と。

「そっか。たいへんだったよね。。。」

去年は。我が家のムスコが、落ちた、その立場だったわけです。。。。

神さま。。。
両方を、わたしに体験させてくださって、本当に感謝します。。。。

ムスコの通う、私立の高校の体験も、素晴らしいと感謝していますし、
これからは、公立高校の親としての体験も出来るわけです。。。


ムスメは、受験したり、見学に行ったり、説明会に足を運ぶたびに。
一緒に受験するお友だちの態度に、少々?かなり?悩んでいたようでした。

『あんたなんか。○○』
『あんな人は。○○○』
『どうせ。○○』
『そんなことなんか○○』 『ムカツク。。。』

受験日も、連絡も無くかなり遅刻して、堂々とゆっくり歩いてきて、
決してお詫びの言葉も無かったり。
常に投げつけてくる言葉の刃の鋭さに、周りのお友だちもヒヤヒヤしていて。。。

そのお友だちは、『ゼッタイこの高校に行きたい!』という気持ちでいっぱいだったようです。
でも、その高校にご縁が無くて、すごく泣いていたそうです。。。。


ムスメのお話を聴きながら。
『それは大変だったよね~。』

『実は、ママの仕事でも、そっくり同じような状況になることが多くて、ずっと悩んでいたの。』

『「どうして、この人は、こんな酷い仕打ちをするのかしら?恥ずかしくないのかしら?」ってね。』
『「なんとかして、そういう態度や振る舞いを止めてもらいたい。」って、思ってたの。』

『でもね。どうやら。その人は、それで、そのまんまで、良いみたいなの。それですべてOKで。』
『わたしが、とやかく思うことを止めれば良いだけなんだって!』
と、言うと。

ムスメは。
『うんっ。わかってる。 わたしは平気。大丈夫だもん。』と。おおきく胸を張って。

『だってね。わたしには【愛がいっぱい!】なんだもんっ。』って。。。

【愛がいっぱい!】って。

なんてうれしいんでしょうか。。。


高校合格も、そりゃあうれしいですが。

こんな風に【愛がいっぱい!】と言ってくれたムスメ。
うれしくてなりませんでした・・・・。


昨日の夜。月2回のリサイクルゴミに出す為に。
ムスメと一緒に、参考書や問題集を整理しました。

なんとっ。新聞を入れる袋で、5袋以上ありました。
まだホッチキス止めの小冊子は、まとめていませんから、部屋にあります。
ムスメは。かなりの本に埋もれていました。。。

ムスメは、塾に通いませんでした。
その費用を『【SONOKO】のサプリメントや食品に使わせて欲しい。』と言うのでした。

自分のアトピーや、お腹が弱いこと、綺麗になりたい乙女心でもあったようです。。。
進研ゼミを取り寄せていましたが、ほとんどは、手をつけていない状態で。

「じゃあ、どうやって勉強していたの?」と聴くと。
『ノート作り』と、ムスメ。

ムスメのノートは、本当に丁寧でした。
字は幼稚で、綺麗な文字とはいえませんが、
様々なマーカーを使って、枠組もされていて。。。
処分するのが勿体無いようなノートでした。。。

プリントも、いくつもに分けてファイリングしていて。。。

朝早く。それらを、外に出しましたら。
出す側から、業者さんが軽トラで引き上げて行ったようです。


ムスコと。ムスメ。。。。

全く違う。それぞれの個性のこどもたち。。。。



ムスコは。昨日は夕飯も食べず、口も利かず。。。。


今朝。アツアツの、フリカケをいっぱいまぶしたおむすびを。手の上に置いたら。
はぐあぐと食べて。黙って登校していって。。。


神さまは。
わたしに。こんなにもたくさんの【学び】を、ご準備してくださって。。。。
いいえ。神さまに。わたしが、ご提案申し上げて、体験させていただいているのでしょうか?


しっかり。味わって。生きて行きたいと思っています。。。

ちょっと、ナーバス過ぎたこの頃でありました。。。。


どんなことも『楽しんで』、『明るく』。。。。。。



そういえば。
だいすきな『おひな祭り』
ちゃんとしなかったなあ。。。。。


雛人形のお飾りは、オットの実家にあります。
義姉が、お忙しいのにおひとりで飾ってくださいました。
離れの物置から、何度もあの細腕で、往復したのでしょう。。。
ありがたいことです。。。
ほんとうに、何年ぶりでしょうか。。。

普段、おひとりで過ごしてらっしゃるお義母さんが。
『夜。ぼんぼりの灯りが、とっても綺麗なのよ。立派なのよ。』って。
早く、会いに行きたいです。。。。

『雛人形は節句が過ぎたら、即座に仕舞わないと行き遅れる。』とかいう。
『婚期』が遅れることを戒めるような言い伝えもありますが。
わたしは。『ケッコンしなくても、いいから。』って思ってますから。
ちっともかまやしません。
中学校の卒業式が終わったら、お伺いしようと思っています。。。

楽しみだなあ。。。。


今日から。今。ここから。
顔晴ろうっと。ラブラブ



cake☆mixのどんな時も『楽しんで』『やさしく』『温かく』

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                      cake☆mixのどんな時も『楽しんで』『やさしく』『温かく』


こんにちはん。

cake☆mixです。


大阪は。
今日は雨です。雨

みなさんのお空は。
どんな具合でしょうか? 虹


今日は、ムスメの『前期』公立高校受験日です。

去年の、ムスコの受験日は。雪が降ってきたのでしたっけ。。。 雪の結晶



なんだか。やはり落ち着きません。。。あせる


ムスコは。『大丈夫ですよ。』って言われてて。。。
ご縁が無くて。。。汗


ムスメは、ムスコよりも中学の成績は良いのですが、
『ぎりぎりです。。。』って言われています。。。


併願で受験した『私立高校』は、合格していますが。
何しろ『学費』が大きく違います。。。
たぶん70万円くらいずつ1年間で違ってきます。。。
ムスコもムスメも、特待生半額免除は戴いているのですが。
それでも公立の3倍近くに。ドンッ


特進クラスですと、何泊もする合宿とかあるのですね。
それも二人が『私立高校』に通うとなると。。。
わあタイヘン。。。

大学への準備金もいるんだっけ!!


へーーーーーっ!? 恋の矢

みなさん。どないしてはるのでしょ??


びーーーっくら!!




まっ。ひらめき電球

うーーー。どうにかなるでしょ。
って。言うしかないというか。



うんっ。どんなことになっても。

わたしは。がんばるぞっ。メラメラ

いくらでも働くのだっ。パンチ!




だから。『骨盤ネジ締めエクセサイズ』で身体を鍛えっ。メラメラパンチ!


わあーん。でもでもーーーー。ダウン
みなさんよろちくおねがいしますぅ。。。叫び

YUKARI先生~。『たすけてぇ~っ!』て、心境です。。。ショック!



あっ。それと。
忘れちゃならないっ。得意げ


『瞑想』しなきゃ。 
うひひひひ。ラブラブ!


そうなんです。exclamation ×2



わたしね。先日。

伊東充隆ドクターの『第2回 青空禅フォーラム in 京都』に参加してまいりました。 クラッカー



とてもうれしかったです。楽しかったし。 ドキドキ


いっぱい『うれしい発見』と。
『たいせつな思い出』に気づくことができました。。。。 ラブラブ



また。日記に書きますね。



今は。可愛い、愛しいムスメのことで。 目
胸がいっぱい。。。。



こういう『切なさ』を、目いっぱい、今は、『楽しみ』ます。音譜




* お写真は。
 今朝のムスメのお弁当。
 『SONOKOハンバーグ』のサンドイッチ。
 新潟の『塩引き鮭』と、『青じそ』と『黒ゴマ』のおむすび。
 食べやすくカットした『モーニングケーキ』です。
 お顔がほころびますようにと、
 かわゆいアニマルシールを、ぽちんぽちん貼り付けました。

 そして!!
 すてきなすてきな先輩から戴いた『マリアさまのカード』を。 天使
 ムスメは大事に大事に、持って行っています。。。

                       cake☆mixのどんな時も『楽しんで』『やさしく』『温かく』-コクーンCD

ラブラブ    『存在』          岡部明美  ラブラブ   


  あなたが、ただそばに「存在」(いる)というだけで
  心がやすらぐ人がいる。


  あなたが、ただあなたで「存在」(ある)というだけで
  誰かが癒されている。



  あなたの「存在」(ありかた)そのものが
  誰かに元気を与えている。


  自分の存在を証明するために、無理して頑張って生きていると
  ふと忘れてしまうことがある。


  自分が「存在」(いる)というだけで、
  誰かの心をあたためているということや
  誰かの生きる支えになっているということを。


    ラブラブ       ラブラブ       ラブラブ       ラブラブ         


1月31日の『魂の大イベント』に行って来ました。
http://www.cocoon-japan.com/index.html
初めて、あけみちゃんの朗読で始った、コクーンのライブを聴きました。。。。

深く染み渡るようなあけみちゃんの暖かな声。
そしてコクーンのお二人の。テレビの題名とまさに同じく、
「胸にグッグッと迫り来るような、想いの篭った愛のパワー」が、
閉じかけているわたしの胸にも。押し寄せてくるような。。。

わたしは、義父のことを思い出していました。。。

義父が亡くなったのは、一昨年。
30歳すぎに、『ベー○ェット病』に。
オットが生まれた時には、もう目はほとんど見えなかったようです。
一番先に『間脳』が収縮してしまうそうで、神経系が犯されやすく、
目が見えなくなってしまうことも多いそうです。。。

それこそ、日本中の医療を調べて、治療に専念したそうです。
絶食道場にも、何ヶ月も合宿したり、食事療法も。。。

義父も義母も教師でしたから。
義母は退職した義父の治療と、教職の仕事と、小さな子どもの育児。
その後、義父の実家に同居するようになって。
おじいさんも、おばあさんも寝たきりのような状態になり。
義母のご苦労は壮絶だったようです。。。

わたしは。突然の闖入者みたいに『ムスコの連れ合い』として。
オットのカゾク、義母の前に唐突に登場したのでした。

オットは、大学を卒業する直前に、わたしの存在を義母に告げたようです。
義母は、たいへん混乱して。
オットの元には、巻紙!のような『義母からの手紙』が何度も届き。
わたしとの交際を、止めるようにと懇願しているような、
『ここまで、何の苦労をして、アナタを育ててきたか。。。』と、つらつら。。。

まっ。オットも、わたしに『手紙』を、毎回見せるんだから。
んー。アホたれです。。。。


義母とは、オットのカゾクからは。。。
なんとなく。
常に。
『距離』を持たれていたように思います。。。

それは、元『他人』だから、と言うことではなく。

義母のわたしへの『深い大きな愛』だったのだと。
気づくようになってまいりました。。。。

ほんとうに。
みなさんのおかげなのだと、とても感謝しています。。。


義母は。『これは、わたしの役割よ。』
『だから、cakeさんは、子どもたちの面倒をしっかりみてくださいね。』って。



義父は。母が学校にお勤めに出ますと。
ずっと、おひとりで、静かにお留守番をしていたのですが。
育ったお家ですから、そして慣れ親しんだ間取りで。
おトイレも、玄関も、お風呂も、身体で覚えていたと思うのです。

義母がずっと念願だった退職して。お家を新築して。
1年がかりで、お家を壊しながら建築して行った間中。
毎日、10人くらいの大工さんがワイワイ滞在するという環境と。
新しいお家は、全く間取りが違っていることも。
義父の生活は、大きく変化したのでしょう。。。

すてきなお家が出来上がってからの義父は。
おトイレに一人で行くことができず。失敗することも多くなって。

おトイレまで、太いテープを貼って、道筋をつけたり。
トイレのドアノブに、ロープを括り付けて。
『その紐を、引っ張って、ひとりでトイレに行ってください。』って、
義母にトレーニングを指導されたりしていました。。。


義父は、飛び切りのハンサムボーイだったことは、
お写真を見て、知っていました。
(ザンネンながら? オットは、もれなく、母親似でございます。)

そして。とってもわがままで。プライドが高くて。。。
義母は、若い頃の義父のお酒やバイクの浪費にかなり悩まされたようです。。。


おトイレで、義母が『もう少し、右側に寄ってください。』と、言っても。
なかなか動けない時は、足や手に、義母の手を添えて動かしてあげようとすると。
「なにするんだっ!」とか、声を荒げたり。。。
時には、義母も、「もっと、こっちですって。」と、パチンと腿を叩いてしまったり。。。
すると、義父の激怒した怒鳴り声が響いて。。。



義父は。思ったことをそのまま、口に出すお人で。
初めてお会いした時に。

『キミは。何度。ムスコに抱かれたのだい?』

『ムスコが、初めてだったんだろうな?』と。

ケッコンして。
帰省するたびに。
また。なぜか?同じ事を訊かれて。

更に。
『バージンじゃなかったら、承知しないぞっ!』と。

『ムスコだけを働かせて、キミは休暇だと?』
『働くざるは、食うべからずだっ!』と。

仏間に正座するように、毎回言われて。
義父は杖を振りかざして。

黙っていると、わたしの膝を、杖で突いて返事を即しました。


どこか『女優』気取りで、わたしは。。。

「はいっ。。。オトウサマ。。。」とか。答えて。。。。


んでも。やっぱり。
オットや、義母や、義姉が。

黙ってらして。
何も助けてくださらないことが。
すごくアタマに来ちゃって。

オットに。
「なによー。あんな時は、何か言ってくれてもいいじゃないの~。」
「薄情ね。アナタって!!」と、噛み付いたのでした。

でも。オットは。
『あんな父が。。。恥ずかしいぃ~。。。』と。

めそめそチックに泣いたかと思うと。
わああーーん。と号泣するので。

ヨシヨシ。。。としなくちゃナリマセンでした。。。



あれっ。またお話がズレちゃった。。。。ごめんなさい。

義父のことでした。。。。


義父は何度も、危険な状態になって。
入院生活に入り。
口から食事も出来なくなって。。。。

でも相変わらずの『とんちの訊いた会話』の達人で。
看護師さんたちからも、愛されておりました。

『さあ。○○さん。お食事ですよ。』と。
お腹に、栄養を流し込んでいただいた後。

『ハイ。終わりましたよ。』と看護師さんがおっしゃると。

義父は、必ず。
「俺は、ご飯は戴いたけど、おかずは、まだだ。」と言っていたそうです。


義父のお陰で。
帰省した折りの夕食の時など。
『今日は、どこへ行って、何を食べたか?』などの会話をするたびに。
ただ「おもしろかった。」「きれいだった」では、
義父は許してくれませんから。。。。

『何色で。どんな姿で。どんな香りで。』
『まるで○○に似ていて。どんな味で。』
『どんな形か? 手触りは? 風の甘さ。 光の加減。。。。』
そう言った事を、どう伝えるか。。。。
学ばせていただいたように思います。。。


義母は、本当に。すばらしく表現するのでした。。。
その会話の豊かさに、胸を打たれることが頻繁でした。。。


そんな義父が。。。

かなり様態が悪くなってきた時。。。。

義母に言ったそうなのです。。。


『ボクは、もう死ぬのかなあ。』
『まだ。死にたくないんだけどなあ。』 


『まだ。生きていたいんだがなあ。。。。』と。。。


義母は。
『とても驚いたの。』って。 

『目も見えず、家から出られず。』
『楽しいことも何もない、惨めな生活だろうに。』

『40年以上、人とのお付き合いも、あまりないし。。。』
『何が楽しいって言うのかしら?』

『「まだ。生きていたいんだがなあ。」って言うのよ。。。』って、、、
涙を、ぽろぽろこぼして。。。

『早く逝ってくださって、わたしを楽にしてって、思うのよ。。。』と。



義母は。毎日、毎朝。バスに乗って、タクシーに乗り換えて。
義父の病院に通っていました。。。

完全看護の病院でしたが、義父の側で『おにぎり』を食べて。
夕方には、帰ってきて。。。


延命治療はしないとの考えでしたが。。。
人工呼吸器を付けて、数年。。。



義父の他界と、義母の『認知症』の診断が降りたのは、ほぼ同時期でした。。。


語彙が豊富で、素晴らしい描写で言葉を表現していた義母。。。


『忘れちゃったわ。。。』

『知らないわ。。。』って言葉が、母から一番多く聞く言葉になっています。。


それで。『いい!』って、わたしは思うのです。。。


『母は、存在してくださるだけで、在りがたい。』と。
心の底から、思うのです。。。



義父が。
『まだ。生きていたいんだがなあ。。。』と、おっしゃったのは。

義母への『深く大きな愛』の思いだったのでしょう。。。。


『あなたの為に、わたしは『存在』し続けたいんだ。』という、
義父の『愛』だったのではないでしょうか?



ただ。『存在する』と、いうことが。

どれほど。『人を温かく見守り、励まし、豊かにさせているのだ。』いうこと。。。



わたしは。義父から。義母から。。。
教えて。愛していただいているのだと感じています。。。


そして。あけみちゃん。。。 コクーンのお二人。。。


すべてのみなさん。ありがとうございます。。。