もう誰もが知っていると思いますが、羽田空港の滑走路で日航機と海保機が衝突炎上した事故がありましたよね。
海保の乗組員五人がお亡くなりになってしまいましたが、日航機はCAやキャプテンの尽力のおかげで乗客全員が助かりました。
けれど、二匹のペットちゃんin貨物室が亡くなってしまいました……
石田ゆり子さんの発言
「ペットを貨物としてではなく客席に一緒に乗せられないものか云々」
が物議をかもし、というか、正直言って今叩かれまくってます。
いや待って。反対意見があるのは当然として、なんでみんなそんなに「怒る」のよ?
おそらくはペットを飼っていて、長距離移動しなければならない人の多くが一度は考えたことがある……のかどうか知りませんが、言葉にして外に出すとこんな目に遭うんですね。
(私は猫三匹飼っていますが、旅行の時は息子か娘に世話を頼んで一泊だけ、にしてます)
お怒り派曰く、閉鎖空間である機内でアレルギーの人の迷惑を考えたことがあるのか。
そんなにペットが大事で貨物扱いしてほしくないなら飛行機など使わずほかの移動方法を考えろ。
シッターを頼むとか、ペットホテルを利用するとか、飛行機に乗せないという選択をすればいいだろう。
なぜわざわざリスキーな移動手段を選ぶのか。
そもそもペット飼ってるなら引越し以外での旅行なんかするな。
まず、アレルギー云々について。
国内線では、スターフライヤーがすでにペット同伴サービスを開始してます。詳しくはこちらから。
https://www.starflyer.jp/news/2021/news_202201261.pdf
アレルギー対策もしてます、とのことですが、重度のアレルギーの方はこの便は避けた方がいいですね。
でも、万が一の際シューターで一緒に脱出、はやはり無理なようです。
何かあった時、ペットちゃんは座席においてお逃げください、と言われても、動けない人のほうが多いのではないかという気も……
シッターやペットホテル利用もいいですが、ワンちゃんはペットホテル向け、シッターは猫ちゃん向けでしょう。猫は環境が変わるのが大の苦手なのと、それほど人に執着しないので、十分可愛がってくれるシッターさんが来るなら三日ぐらいは大丈夫でしょうが、ワンちゃんはダメと思われます。寂しがり屋さんなので昼も夜も吠え続けて犬自身も隣近所もノイローゼになるかも。
で、ほかの移動方法を考えろ・なぜリスキーな移動手段を選ぶのか、ですが。
ここ大事。
飛行機事故で死ぬ確率、0.0009%。
自動車事故で人を殺す・自分が死ぬ確率、0.43%。
どう考えても、自動車に大事な家族やペットを乗せてる人のほうが
「危機意識が低い」ことになります。
なのに、皆平気で自動車に「大事な自分や家族」を乗せるのはなぜだろう?
他人が自家用車に犬や猫を乗せていることに、「命を軽視している!家族同様に大事じゃないのか!」と怒る人がいないのはなぜだろう?
ここおかしいですよね。
家族同様に大事なのなら飛行機になんか乗せるな!っていう人は、そもそも飛行機に家族と一緒に乗ってる人は家族がどうなってもいいと考えてることになります。
ですが、数字は正直です。0.0009%。
これを「危険度が高い」と考えるなら、通り魔(最近多い)を恐れて道も歩けません。
一生のうち殺人にあう確率、0.001%だそうです。
つまり、飛行機ばかりがやり玉にあがるのは「不潔でうるさいしアレルギーの人に迷惑だから乗せるな」が本音でしょう。
国際線では、動物同席が許されている航空会社は結構あります。
これを語るのが本筋ではないので、興味のある人は検索してみてください。
問題は、同席を許されている飛行機会社のどれも、「いざというときは身一つで脱出せよ」が原則になっていることです。
隣にいる家族同然のペットを置いて逃げられるか?
これはある意味、貨物室に置いたまま逃げるよりハードル高い気がしますが
もう一度言います。0.0009%。
今回の日航機は墜落して全員死亡、という事故ではないのでこの数字にも含まれませんが
貨物室にいようが座席にいようが、墜落したら、大事なペットもあなた自身も死ぬんです。怖いですか?
よく道を歩けますね、殺される確率の方が高いのに?
と自分に言い聞かせてみても。
私は超の付く閉所恐怖症&飛行機恐怖症なので、何度この数字をまじないのように唱えても、精神安定剤と睡眠剤とアルコールがぶ飲みしても載ってる間中カチコチになってて正気を保てません。
えっと、何が言いたいんだっけ。
とにかく、石田ゆり子さんをたたいている人に言いたいことを書いてみたって感じかな。
とにかく私自身は飛行機にも列車にも自動車にも愛猫は乗せません。
正直、新幹線も速すぎて密室空間なので怖いし、車も高速に乗ると心臓バクバクです。
歩く以外の移動手段はみんな怖い。
猫たちにそんな思いはさせたくないから、そして第一人間は旅が好きでも猫は好きじゃないから、連れて行きません。
ただ、アレルギーだの迷惑だの言う方たちには、フライウイズペットに特化したサービスをしている飛行機がすでにあるので、くれぐれもそういう便はお避け下さい、そしてその便が落っこちる確率は0.0009%なのであんまり心配してあげなくて大丈夫です、と言いたいわけです。
ではこれでおしまい。
石田ゆり子さんはあまりの批判の嵐に「どうかそんなに怒らないで」と困惑しているようですが、あまりとがったコメントが来ませんように。南無南無。