やっとやっと!
映画、天才ミタライの事件簿 星籠の海、観てきましたよ。
なんでこんなに遅くなったか?

日々脳みそのポンコツ度が増してる自分ではあるのですが
最近またいろいろと悪化していて。
飛行機だけじゃなく新幹線がダメになり(速すぎる!)高速を走る車もダメになり(速すぎる!)
歯医者もダメになり、映画館も鬼門になり……
閉じ込められていてすぐに脱出できない空間がダメなんです。だから歯医者は「笑気麻酔」を導入してますという近くの病院にいったのに、「事実上今はやってないのでダメ」だと???
だったらお気軽に院長にご相談くださいとか看板上げないでくださいませ!
仕方なく、メンタルクリニックでマイナートランキライザーもらってから行くという二度手間。
さらに睡眠障害が酷くなり、続けて30分以上眠れない、さらに午前1時から5時までは全く眠れない。無理。という徹底不眠になってしまい……
睡眠導入剤で夜間の眠りを確保、眠眠打破で昼間の覚醒を確保。で、やっと鑑賞できたのでした。
新宿バルト9。客席は8割方埋まっていて、結構男性客も多かったですよ!

で……

いやあ、一人で見たんだけど、これ誰かと一緒にいってたら
もうともに語り倒したいことはこれだわ。
あの尖った鼻先、ぽってりとした唇、うつくしい睫毛、常に市井の馬鹿どもを見下してるひややかな目線が……
なんてなんて色っぽいんだっ!!!
もうね、これほど美貌を堪能できる玉木宏は、映画「大奥」以来ですね。
それも、飛びぬけた美貌の男のみが許される「かっこつけた喋り方と視線と身のこなし」に終始してるんですけどね、天才御手洗さん。
それが「嫌味」になる範疇を飛び越えてひたすらかっこいいので、もうどうにでもして状態なんですね。
あの尖った鼻先とか唇みてるだけで変なホルモンが出まくりなので、話が頭に入らなくて困ったわ。
(とか言いつつ冒頭のスゲーシーンにはドン引き。怖い怖い怖い、怖すぎだろうがアレ)
原作も一切知らずに見たんだけど、すごい。深く遠く、練りに練ってるそのディープさには舌を巻きました。
ちりばめたいろんな謎が収束されていくその先が、まさかああいう方向に収まるとは。
稀代の鬼畜、殺人鬼が犯した誘拐事件と思われた事件が、細分化されていくにつれ見えていく登場人物の背景が巧みで、そこに「星籠」という謎のワードが遠い織田信長の時代と現代の文明とを巧みにつなぐ。見事です。
瀬戸内の海の美しさと、ラストで見せる「海の中の星」の美しさ、そして首長竜の伝説までミックスして、実にロマンチックじゃないですか。
原作ファンの熱いリスペクトがよくわかりました。
でも、映画としてみると、若干の「脚本の硬さ」は感じられるんですよね。
吉田栄作さん、要潤さん、いい役者さんを使ってはいるんだけど、その持ち味を生かせるほどには「余裕」がなかったんでしょうね。
あくまでも天才ミタライの推理と語りで先へ先へと進む構成は、なるほどなるほどとわかりやすくはあるんだけども、キャラひとりひとりにきちんと味付けする尺が持てなかった。お話の仕掛けが多重すぎて、そこを語りつくそうとするとどうしてもセリフ頼みになるのは仕方ない。
仕方ないけども、謎を切り裂く長セリフをよどみなく、あの美しい顔で、美しい声ですらりすらりと語ってくれるミタライの美貌がすべてを埋めてくれました。
眼福とはこのこと。いやほんとになんて美しい顔、いや姿なんだろう。
改めてこの原作との出会いにファンとしてお礼を申し上げたくなりました。玉木宏にミタライとの出会いをありがとう、島田荘司センセイ。
ただね、プレジャーボート?で海上を疾走するシーン見るたび、これ運転免許持ってる玉木君に操らせてくれればよかったのにとつくづく思いましたね。
広瀬アリスちゃんのお茶目さも「四角四面な推理だらけ」になりがちなお話をかわいくスィートにしてくれてよかったと思います。こういうかわいい子相手にくだらないいたずらしかけて息抜きしてたのも、わかる気がするなー。
原作ではミタライ先生は相当な奇人変人でお茶目な一面もあったようですが、あくまで「クールなイケメン」に徹したのも、あれはあれでありだと思います。いろんな個性盛り込むには、二時間という尺とあの謎解き要素ではいっぱいいっぱいだったでしょうね。
とにもかくにも、なんとなく予想していたよりはずっとずっと面白かったのです。
凝ったタイトルバック、海の描写(内外ともに)の美しさ、堪能させてもらいました。
まだの方、是非ともお勧めですよ!

ところで私事。
「小説家になろう」で久しぶりにファンタジー小説連載始めました。どういう作品かというと、まあ、硬派なアラビアンナイト?
娯楽に徹した作りなので読みやすいとは思います。よろしければ下のタイトルをクリックしてどうぞ!
「常世の長鳴き鳥」



イラストはいつものAsuka eo嬢です。多謝!