さて、炭坑編に入って、若干脚本家の苦労が透けて見え始めましたね。
荒くれ男どもが、雇い主を失って酒で暇と不安を紛らわせてる九州の炭鉱。
そこに新しい炭坑の主として来たのが、大阪の傾いた金貸しのお内儀、年若いあさなんだから、そうそう簡単には不安が解消できないとはわかります。が。
とにかく、手負いの野猿みたいなこの連中、とことん聞きわけがない。
掘らにゃ稼げないというのに、女の言うことなんか聞けるかと拗ねるわ拗ねるわ、意固地な小学生みたいな馬鹿っぷりで、あさでなくても、あーもう!とピストル向けたくなるってもんだ。
(九州男児としてはこの描かれ方いいのかね?かなーり馬鹿にされてるような気も……)
でもね。親分を演じる山崎銀之丞さんはいいですね。いい目してるわ!
酒でいい具合に焼け錆びた男のただれた色気を感じる、あの目がいい。
荒くれを束ねて何年の、風格と余裕と、他の猿とは違う、若干の憂いがいい。
多分、このままじゃどうにもならんという事と、理路整然として正しいことしか言わないあさをどう受け入れるか、その落としどころとなる「都合のいい言い訳」を探してたんでしょう。
その膠着状態に、「来てしもたわ」と、われらが新次郎登場!
しかもお殿様のようなおかごに乗って。
着物の裾や足袋が汚れるのを嫌いながら、いつもの洒落物の風を背負って、ですよ。
掃きだめに新次郎。親分もびっくり。
あのおっかない女にピストル握らせて寄越すダンナじゃ、どれほどいかつい面をしていることか、と見に行った親分、???と首をひねる風情がかわいかった(笑)
錦絵みたいな柳腰の色男ですもんねー。
で、その新次郎。
さすがの色気で、夏目雅子になりかけてたあさに、甘―い空気をたっぷり届けてしまったがな。
より強い武器で戦い続ける男の競争じゃなくて、
あさにはあさなりのやらかいぷにぷにしたほっぺのような魅力と方向があるんじゃないかと
あの美しい顔で、やさしい言葉で言って聞かせるわけですよ。
ほっとして、新次郎に身を預けるあさ。その頭をいとおしげに抱く、新次郎。
こおおおの、幸せ夫婦めが―――!!
で、北風より太陽を学んだ、あさの演説。皆が掘っている石炭がこれからの世界にどれだけ大切なものかよくよく説明してみせた。
石炭を燃やして湯を沸かす、蒸気が出る、その蒸気が蒸気機関車や蒸気船を動かす、それらの動力が物流を担う、物が行きかう、日本が世界とつながる、文明が発展する。
その大元を担っているあなた達は誰よりも尊く立派だ。
これは、ただ金のためにあくせくしていたすすまみれの男たちに、自尊心とやりがいを与える、いい話だったと思います。
親分さんは感謝するべきですよ。
で。はつと惣兵衛もいい夫婦に収まっちゃったし。
こっちは貧乏のどん底だけど、土はあたたこうてきゅうりは美味しゅうて、はつはどこまでも頑張り屋で全然旦那様を責めなくて、もうね、
……うらやましいぜ。その懐の広さが。
いや最近つまらんことで夫婦仲がぎすぎすしているから特にさ……
あさが相撲で彼らに勝てるとはとても思えないんだけど、軽蔑している女、とくにあのほそっこいあさ相手に名乗りを上げる炭坑夫たち、無邪気過ぎないか?
まあ、「仲良し相撲」だと私は思ってます。
しこ踏んで地固まる。そんな感じでしょ、きっとね。
えと、またまた小説連載はじめました。不条理妄想強引小説です。六話完結予定。うまくいけば。
今の気分を反映した、がっさがさしたマンガみたいなあほ話です。
頭使わずに読めると思うので、お暇ならぽちしてちょっと覗いてね。
「ジャックポット!」
荒くれ男どもが、雇い主を失って酒で暇と不安を紛らわせてる九州の炭鉱。
そこに新しい炭坑の主として来たのが、大阪の傾いた金貸しのお内儀、年若いあさなんだから、そうそう簡単には不安が解消できないとはわかります。が。
とにかく、手負いの野猿みたいなこの連中、とことん聞きわけがない。
掘らにゃ稼げないというのに、女の言うことなんか聞けるかと拗ねるわ拗ねるわ、意固地な小学生みたいな馬鹿っぷりで、あさでなくても、あーもう!とピストル向けたくなるってもんだ。
(九州男児としてはこの描かれ方いいのかね?かなーり馬鹿にされてるような気も……)
でもね。親分を演じる山崎銀之丞さんはいいですね。いい目してるわ!
酒でいい具合に焼け錆びた男のただれた色気を感じる、あの目がいい。
荒くれを束ねて何年の、風格と余裕と、他の猿とは違う、若干の憂いがいい。
多分、このままじゃどうにもならんという事と、理路整然として正しいことしか言わないあさをどう受け入れるか、その落としどころとなる「都合のいい言い訳」を探してたんでしょう。
その膠着状態に、「来てしもたわ」と、われらが新次郎登場!
しかもお殿様のようなおかごに乗って。
着物の裾や足袋が汚れるのを嫌いながら、いつもの洒落物の風を背負って、ですよ。
掃きだめに新次郎。親分もびっくり。
あのおっかない女にピストル握らせて寄越すダンナじゃ、どれほどいかつい面をしていることか、と見に行った親分、???と首をひねる風情がかわいかった(笑)
錦絵みたいな柳腰の色男ですもんねー。
で、その新次郎。
さすがの色気で、夏目雅子になりかけてたあさに、甘―い空気をたっぷり届けてしまったがな。
より強い武器で戦い続ける男の競争じゃなくて、
あさにはあさなりのやらかいぷにぷにしたほっぺのような魅力と方向があるんじゃないかと
あの美しい顔で、やさしい言葉で言って聞かせるわけですよ。
ほっとして、新次郎に身を預けるあさ。その頭をいとおしげに抱く、新次郎。
こおおおの、幸せ夫婦めが―――!!
で、北風より太陽を学んだ、あさの演説。皆が掘っている石炭がこれからの世界にどれだけ大切なものかよくよく説明してみせた。
石炭を燃やして湯を沸かす、蒸気が出る、その蒸気が蒸気機関車や蒸気船を動かす、それらの動力が物流を担う、物が行きかう、日本が世界とつながる、文明が発展する。
その大元を担っているあなた達は誰よりも尊く立派だ。
これは、ただ金のためにあくせくしていたすすまみれの男たちに、自尊心とやりがいを与える、いい話だったと思います。
親分さんは感謝するべきですよ。
で。はつと惣兵衛もいい夫婦に収まっちゃったし。
こっちは貧乏のどん底だけど、土はあたたこうてきゅうりは美味しゅうて、はつはどこまでも頑張り屋で全然旦那様を責めなくて、もうね、
……うらやましいぜ。その懐の広さが。
いや最近つまらんことで夫婦仲がぎすぎすしているから特にさ……
あさが相撲で彼らに勝てるとはとても思えないんだけど、軽蔑している女、とくにあのほそっこいあさ相手に名乗りを上げる炭坑夫たち、無邪気過ぎないか?
まあ、「仲良し相撲」だと私は思ってます。
しこ踏んで地固まる。そんな感じでしょ、きっとね。
えと、またまた小説連載はじめました。不条理妄想強引小説です。六話完結予定。うまくいけば。
今の気分を反映した、がっさがさしたマンガみたいなあほ話です。
頭使わずに読めると思うので、お暇ならぽちしてちょっと覗いてね。
「ジャックポット!」