うちのパソコンルームは実質「納屋」である。
つまりうち中のいらなくなったものが放り込まれ積み重ねられているお部屋。
二つあるドアのうち一つはタンスによって封鎖され、上には漫画が積み上げられ、となりにデスクトップパソコンがある。そのまえにボロボロの座布団がひとつ。そこがわたしの居場所なのだ。
うちには四匹のお猫様がいるが、庭で遊んでいるほかはたいていわたしの後をついて回っている。
そのうち一番の古株、スコのタンタンは、若い猫に圧倒されママのそばの特等席もいつも奪われ気味で、最近はかなり雰囲気が暗い。目つきも、真ん丸うさぎの目から最近はフクラガエルみたいになってしまった。
これ。
で、タンタンは考えた。ママが一番好きなあのパソコン前のおざぶとんの上に座ってお待ちしていればいつでもママは僕のもの。
という訳でいつ行っても座布団の上にはタンタンが伸びていて、わたしの居場所がない。
仕方なくもう一つぼろぼろの猫用座布団を引っ張ってきて、隣に置き、わたしはそこに座って、体を斜めにしてキーを叩いている。
タンタンは大いに気をよくして、テコでもそこから動かなくなった。ごはんの時以外ずっとずっとそこにいる。
この子はアタマがかなり悪いので、そのうち自分がなぜそこを占領したのか忘れてしまった。
たまに座をはずしているとき、わたしが座布団に座ってカタカタやってると、来て「どけ」と怒るのである。
あんたはさ、わたしのそばにいたくてここを占領したんじゃないの?肝心のわたしを追い出すとはどういうこった?
それでもタンタンの「どけ」は収まらない。大声で泣き続け、フクラガエルの目でにらみ続ける。
こっちもどく気はないので、仕方なく座布団の半分を分け合っている。
タンタン「きついけど仕方ないか……」

もう一つ座布団が横にあるでしょって?
灰色猫のミーシャに占領されてます。

「体の一部が常に触れているのはお約束」
振り向けば、鋭い目のすみれちゃんが。

「そこはいつあくのですか?」
三毛鈴は、庭でちょうちょをおっかけてます。
そんな五月の朝でした。
つまりうち中のいらなくなったものが放り込まれ積み重ねられているお部屋。
二つあるドアのうち一つはタンスによって封鎖され、上には漫画が積み上げられ、となりにデスクトップパソコンがある。そのまえにボロボロの座布団がひとつ。そこがわたしの居場所なのだ。
うちには四匹のお猫様がいるが、庭で遊んでいるほかはたいていわたしの後をついて回っている。
そのうち一番の古株、スコのタンタンは、若い猫に圧倒されママのそばの特等席もいつも奪われ気味で、最近はかなり雰囲気が暗い。目つきも、真ん丸うさぎの目から最近はフクラガエルみたいになってしまった。

で、タンタンは考えた。ママが一番好きなあのパソコン前のおざぶとんの上に座ってお待ちしていればいつでもママは僕のもの。
という訳でいつ行っても座布団の上にはタンタンが伸びていて、わたしの居場所がない。
仕方なくもう一つぼろぼろの猫用座布団を引っ張ってきて、隣に置き、わたしはそこに座って、体を斜めにしてキーを叩いている。
タンタンは大いに気をよくして、テコでもそこから動かなくなった。ごはんの時以外ずっとずっとそこにいる。
この子はアタマがかなり悪いので、そのうち自分がなぜそこを占領したのか忘れてしまった。
たまに座をはずしているとき、わたしが座布団に座ってカタカタやってると、来て「どけ」と怒るのである。
あんたはさ、わたしのそばにいたくてここを占領したんじゃないの?肝心のわたしを追い出すとはどういうこった?
それでもタンタンの「どけ」は収まらない。大声で泣き続け、フクラガエルの目でにらみ続ける。
こっちもどく気はないので、仕方なく座布団の半分を分け合っている。
タンタン「きついけど仕方ないか……」

もう一つ座布団が横にあるでしょって?
灰色猫のミーシャに占領されてます。

「体の一部が常に触れているのはお約束」
振り向けば、鋭い目のすみれちゃんが。

「そこはいつあくのですか?」
三毛鈴は、庭でちょうちょをおっかけてます。
そんな五月の朝でした。