よしよし、こういう役をやってほしかった!

5/7, 14, 21, 28月曜よる9時放送、
宮部みゆき・4週連続“極上”ミステリービックリマーク
第一夜『理由』
第二夜『スナーク狩り』
第三夜『長い長い殺人』
そして最終夜が……

予告動画も見られるよ

原作:「レベル7」(新潮社/90年刊)
出演:玉木宏 杏 瀧本美織 伊原剛志 ほか


大胆な改案により原作以上のスケール感と現代が抱える問題に鋭く切り込むメッセージを加えて新撮する、宮部サスペンスの最高峰!
とあるマンションの一室で二人の男女が目を覚ます。
しかし2人は何故か、共に記憶を失っていた――!? さらに二人の腕には、不気味に浮かび上がる“Level7”の刺青が……一方、別の場所では「レベル7まで行ったら戻れない」という謎の言葉を残して一人の老女が突然失踪、必死に行方を捜す孫娘だが……「レベル7」とは何なのか?何の繋がりもないと思われた二つの物語はやがて交錯し、ひとつの凶悪な殺人事件へと結びついていく。4週連続宮部作品の最後を彩る、傑作サスペンス!!

ということです合格

世間的には読書好きならたいていのひとが読んでいる(らしい)宮部みゆき、
わたし読んだことが一回もございません。
これを機に読もうと思ったら、あまりの分厚さにちょっと心が折れて手を出さずに帰ってきました。
ざっとあらすじ読んだところでは、結構ミステリーサイコサスペンス風味?
いいですねえ。
義朝みたいにからっと明るくて豪放磊落で見通しのいい男もいいけど
かなりダークなサイコサスペンスで、しかも追い詰められる役とかみたかったんです。
うんと重厚にお願いしますクローバー

カールラガーフェルドにさわやかに飛ばされてとかげ

クロレッツで春の顔して女子社員と和んで晴れ

義朝で肉食俺様男やってキスマーク

裸にしたい男で無精ひげで山登り富士山

インカ展ではエロボイスでナレーション虹

そしてこのお仕事。本格的なわけあり影ありオトコ、実にバランスがいいじゃないですか。
いい具合のお仕事が続いてますよねえ。
楽しみです!!

しかし、ざっと周囲見るとほんとにたいていの人が宮部みゆきを読んでいる……
考えたら自分、最近の人気作家さんの本、あまりに読んでいないんですね。
ひとに勧められて、よしもとばななとか江國香織とかは読んだけど、うん、わかりやすいし
好きな人には、極上の水のように甘露であろう。というのはわかるけど
わたしはどうも、硬質というか人のにおいのしない作品が好きらしい……
んだろうか?
ここしばらくドキュメンタリー風味のものしか読んでないし。

基本的に読書傾向が頭でっかちの学生時代のまま固まってるので
森鴎外
三島由紀夫
夏目漱石
泉鏡花
芥川龍之介

ここら辺から読書傾向が踏み出してない。
好きな映画もヴィスコンティとかフェリーニとかパゾリーニとかキューブリックとかブニュエルとか
タルコフスキーから出て来ない。
あ、クエンティン・タランティーノは好き。
スティーブン・スピルバーグはもの欲しそうで好きじゃない。
つまり前世紀の遺物みたいなものから脳味噌の趣味がはみ出て来ないんですね。

でもあのころ、岩波ホールとか中野佳作座とか地元のオスカーとか
あるいは昼下がりに午後のロードショウでうっかり遭遇するモノクロ映画から受けた衝撃と感動は
もうしばらく、映画からは味わっていないんです。

たったひとりの、小学生時代のお留守番。
父のコレクションである世界の名画集を眺めながら
つけていたテレビで始まる、静かな映画。
ええ、歳のせいでしてね、たいていモノクロでした。
嵐が丘、汚れなき悪戯、恐怖の報酬、野いちご、大魔神……
どれもいろんな意味で心の奥まで沁み入り、生涯忘れられない印象を胸に残してくれました。
せつなさ、愛しさ、恐ろしさ、勇気、そして確かな死への予感。

あの時代ほど、本に映画に心震わせたときはなかったなあ。
自分の心の年齢の問題かしら。もうそういう時は来ないのかしら。

今の作家では、高村薫の文体が好き。
リヴィエラを撃て、李歐。血と花の匂いのする男がセクシーに描かれる小説はどれもすてきブーケ1

今も読みたい本があるんだけど
やたら人から本が送られてくるので、自分の読みたいものになかなか手が届かない。
本もDVDもまたまだ溜っていますが
感謝とともにどれもありがたく読ませて・見せていただいています。
最近届いたのは商業誌と自費出版の二冊。どちらも大学教授のかかれたものだけど
学術書と、自分の身近な話。
仕事で書いた本と、書きたくて書いた自分ストーリーと、
並行して読むと、人生の裏表って感じでとても興味深いです。

(言っとくけどブンガクに関するあれこれは、駄文書き散らして遊んでる自分のことはスカイツリーの上に投げて語ってます)


ところで、萩尾望都の漫画で読みたいのがあって、地元の漫喫で検索したらば
萩尾先生の作品自体を、大手漫喫の三つのうち二つが
一冊も!置いてなかった!

はぎおもとせんせいですよ?
在庫がないとか正気?
あんな薄暗い風俗臭い宿泊施設もどきの空間に成り下がっても
それでも漫画という文化の一翼を担う場だと思っていたのに。
永遠の名作だろうがなんだろうが、新しいのがはいってきたら容赦なく押し出すの?
殿堂入りコーナーとかないの?
噂通り
泊まり損ねたときの宿泊所代わりに
宿無しの逃げ場として
そして!
何かいかがわしいことを一人でするために(ほんとに男性によるその需要が半端ないという話を最近聞いて唖然としました。ミクで書いたら、すまんが実際そういう用途であの空間を使ってるというリアルなコメントまで返された爆弾
ひそひそともぐりこむための都会の穴倉でしかないの?そうなっちゃったの?

ああ、吉祥寺に昔あった、健全で明るい漫画好きのためのコミックカフェを返してくれよーー!!
真のマンガ好きの為に、真のマンガラヴァーによる健全で明るいコミックカフェ作ってくれよ。
オトコってやつああああ!
(話が転がりすぎたことをお詫びします)
  
最後に、マイベストノンフィクション系文学いくつか。

ワイルド・スワン(ユン・チァン)…… 王道! 名作!

エンデュアランス号漂流(アルフレッド・ランシング)……南極観測隊が氷の海で遭難してから、船を捨て、凍った海と島をさまよい、なんと17か月後に28人全員生還するまでの奇跡の記録。絶望的な状況において、優秀なリーダーがどれだけ素晴らしいかというのを思い知らされる一冊。読み終わってとにかく言葉を失います。

シーラという子(トリイ・ヘイデン) ……虐待を受けて獣のようになった子が、ひとりの天才少女に帰るまで。人間の持つ闇と光の両方に、そして愛の持つ可能性に感嘆。

精神病棟(スティーブン・S・シ―ガ―) ……あまりに語りがうまくおもしろすぎて小説ではないかと思うほど。人間描写の陰影と力強さが素晴らしい。隠れた名作です!

犠牲-サクリファイス(柳田 邦男) ……心を病んだうえ自殺を図り、脳死となった息子の死までを向き合う日々。体温を感じさせない冷静な書き手の、無限の嘆きと祈りが胸を打ちます。

もの喰う人びと・反逆する風景(辺見 庸)……食から見る人々の暮らしと文化といのちの尊厳。いい風景見せてもらいました。廃墟の観覧車はいいですよねえ。写真集じゃないですよ。

いのちの初夜 (北条 民雄)……タイトルで勘違いしないでとにかく読んでください。ハンセン病の施設で一生を終えた若き書き手の壮絶な日々。極限での人の深さにおぼれそうになる。

こういう本に巡り合えるから読書はやめてはならん。と思うのは、ほんとにノンフィクションばかりなんだな……


で、
度胸のいいことに、


自作25話

(前回25話としたのは24話の間違いです。粗忽極まりなくて済みません……)