いつまでひきずるギルティの余韻。
ギルティ後遺症で悶々とする主婦の皆様が
行き場をなくしてスーパーのおでん種コーナーで涙ぐむ光景のみられる今日この頃……
(昨日おでんだったので。おせちコーナーに場所取られて、ほんと種が少なかったんだ。
魚河岸揚げはなくちゃだめだろうっ!)
我が家では、デザートタイムに何か飲み物を出すと、斜めにこちらを見て
「今日は○○の気分じゃないな」といって拒否する習慣が一部で蔓延してます。
親を信用しないとひどい目に遭うぞ罰あたりが。
えーとそれと、
小袋に入った醤油とかからしとかドレッシングとかほぼ一年分たまったそれを
いちいちあけてボウルにとっぷとぷにため、庭に穴を掘って流すのが恒例の年末行事ですが
(だからこまめに捻挫、じゃなくてこまめに捨てればいい話なのに)
今年は穴掘り係が異様にでかい穴を掘って
「誰か落ちて醤油攻めにならんものか」とエキサイトしてました。
そんなどうでもいい話とタイトルの関係は……
いや、その前に。
芽衣子と真島、この30過ぎての究極にプラトニックな美カップルは
ドラマ史上に残らねばならないレベルだと私は思うのですが。
少なくとも私にはこの二人に惚れる動機がある。
そう改めて思いました。
手前味噌ですいませんが、11月10日のブログ。
いちいち見てくれというのも何なので丸ごと抜粋・引用します。
すべての生き物は愛はなくても繁殖します。
が、人が、人だけが、
繁殖にかかわらない忍ぶ恋のせつなさと美しさに立ちどまり、
そこで歌を詠み、涙を流し、相手のしあわせのみを祈り、すべてを思い出に変えて生きることができるんです。
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり. (島崎藤村)
恋の至極は忍恋と見立て候。
逢いてからは恋のたけが低し、
一生忍んで思ひ死する事こそ恋の本意なれ。 (衆道における恋の心得BY葉隠れ)
恋死なん のちの煙にそれと知れ ついに知らさぬ中の思ひを (同上。だと思う)
とかとか。
こんな不毛な思いを恋と名付けて、後生大事にしようとするのは人間だからですよね。
それは神の陰謀、すべては遺伝子を次の世代に伝えるためのかぐわしいふりかけにすぎない恋というものを、
その陰謀の手からもぎ取って、人のみが味わえる美酒にかえた魂の技でございます。
ひとだけが、それをできる。
音楽、数学、天文学、それらが
神が作りだした世界の調和を知る学問だとするなら(Byのだめ)
人だけが作り出せる不毛で矛盾に満ちた音律もまたあるのだと思いたい。
私のロマンスはそこにあるのです。
……忍んだ挙句に思ひ死に。
つひに知らさぬ中の思ひを。
芽衣子の恋はまさにこれだったではないですか!
葉隠れが説く、究極のそして真の恋の姿。古式ゆかしい、日本の恋。ワタシが夢見たロマンス。接して漏らさず。(いや、これ違う)
武士の恋だったんですね!!
よくぞ二人とも、清いまま貫徹してくれました!
この上なく男くさいくせに欲情のかけらもなく、ただ宝物のように芽衣子の小さな幸だけを願った真島君も偉い、偉すぎる。
…あれ?
どこかで、究極にエロイ一夜が見たいようなことも言った気はするけど、それはいいや。
にしても、玉木君、お相手によってシチュエイションによって
今までいろんな恋愛模様を見せてくれましたねー。
個人的に大好きな殴者の暗雷と月音。自分の親を殺した男のもとで生きる青年と、その男に飼殺しにされ遊郭の女にされている女性との哀れな恋。破滅的な最期にいたるまで、救いのないでも美しい、これも「道行」という言葉を連想させる凄絶なラブストーリーでした。
二番目にひいきにしているところでは、「恋愛小説」の聡史と瑞樹。
愛する人がみな死んでしまうという悲劇を背負った孤独な青年と、その運命を恐れずに恋に落ちて命を失う女性の物語。これも究極の悲恋です。コニたんと玉木君、いい取り合わせでした。
誠人と宮崎あおいちゃん演じる静流。いうまでもなく「ただ、君を愛してる」ですね。ヘタレでおどおどタイプのキャラは、本来の玉木君と一番かけ離れてると思うんだけど、彼にはこういうオファーが一番多い。なぜなんでしょう。
少女未満の不思議ちゃんと、彼女に一方的に慕われる内気な青年。青い森がイメージにピッタリくる、清涼剤のような二人でした。
そしてのだめと千秋。もう説明の必要もないゴールデンカップルです。タマキヒロシの名を世間に知らしめたビッグヒット、のだめカンタービレ。笑顔を封印しタキシードを着せ、タクトを振らせて俺様指揮者にすることで、姿かたちを含めてそれまで世間がきっちりと知ることのなかった玉木君のクールビューティな底力がさく裂しました。そこにうまいことギャグ要素も散りばめられて、玉木君フルコースが味わえるたいへんにお得な作品です。上野樹里ちゃんは憑依俳優というか、職人的なうまさがありますね。キャラとしてのコンビネーションは最高!そして寝顔と白シャツと睫毛と体形と指と白目、もういろんな燃え要素をこれでもかと発掘してくれましたね~。白目は違うか。
ラブシャッフルと鹿男は、またしてもコメディヘタレ路線。一部のファンをがっかりさせたもんです。が、鹿男の小川先生、私は特に彼が好きでね~。特にこのドラマでのカップル、
小川先生とイトちゃん(鹿女)・小川先生と藤原先生、大好きでした!!
どちらも俗世の垢にそまらない、初々しくほほえましいカップルで。
ってイトちゃんはカップルじゃないけど、私はこの二人の並び、ものすごく好きだったんだよう。神話世界のフワフワした淡い恋心みたいなもの、なぜか玉木君にすごく合うんですよ。非現実にすり寄るほど、玉木君の持つ透明感が生かされるんです。
で…この時点ですごく気になったもうひとり、重さん。言わずと知れたクラノスケさんですね。
彼のミョ~~な雰囲気とあまりに相性が良くて、またこの二人をどこかで見たいと思ったものでした。その願いは特上のシチュエイションで現実化されるわけですが。
さて、蔵さんときて別の系譜。玉木宏と同性のカップルです。
実はこっちの方も、業界はきっちり見てた気がする。この男には男と組ませると醸し出される不思議な存在感とエロスがあると!
例として、「ミッドナイトイーグル」。
大沢さんと吉田さん、この大人の男と一緒にされると、今まで見えなかった色気が見えてきて…… 服のせいだけじゃなく、紅一点?みたいな。
合宿状態になった大沢さんが、玉木君のことを語る言葉がいちいちね。
「すごく素直」「めちゃくちゃかわいい」「ピュア」「そのたたずまいのつややかさを、いいなと思ってずっと見てた」……
ふむふむ、年上の男性から見るとそうなのか、という新鮮な視線。どうも目上の男性と一緒にすると、妙におとなしく礼儀正しくかわいこちゃんになるらしい。
真夏のオリオンでも吉田さんは言ってました。
年下ながら上司であり潜水艦の艦長である彼を、機関長である自分は「きっと死んだ弟に似ていてほっとけないんだと思う」と。なるほどね。なんか庇護欲をそそられるんでしょうか。
大沢さん吉田さんともども、玉木君を「弟にしたい」ということで意見が一致してました。
弟キャラな玉木宏??女性にアンケート取ったらまず出て来ない視点です。男性ならではですね。
で、KIDSでの小池徹平くん、星ひとつの夜でのケンワタナベ、MWでの山田孝之君との絡みとなると、これはかなりカップル仕様です。作る側も確信犯、でもそういう映画だとは言いきらず、言いきらないのにマル見えという。
小池君扮するアサトに対するタケオは、ぶっちゃけ真島モードです。野生的なやさぐれの影にやさしさを押し隠しているという。ちっさいアサトを守るタケオはすごく自然体でした。
星ひとつでは、渡辺さん演じる前科者の中年男性が、もう友達になりたくてなりたくて玉木くん演じる美青年の前で悶々とするという、実に珍しい演技が見られました。当人は金もうけだけが楽しみで、でも邪心のない美青年。その無自覚なピュアっぷりが不思議でそしてやっぱりどこかが確信犯的に色っぽかった。
そして……MW。
山田孝之扮する賀来神父と玉木君の結城との取り合わせは、映画の評判は置いといて、とりあえず正面切って最萌えでございました。
世界を敵に回し、生きとし生けるものを絶滅させてやるという底なしの悪意。それが冷たく美しいあの風貌になんて似合うことか。
そして山田孝之君の、DV男に尽くしまくる妻のような従順さと苦悩がまた。とことんMな山田君を殴るける、な容赦ない玉木結城がぞくぞくするほど美しくて。寸止めにまですら行かない出し惜しみ映画で、萌えさせられ踊らされ、結果、MW難民を続々と大量生産することとなりました。
かくしてして世間の需要も、水面下ながらそっち方向に流れることとなり。
映画「大奥」ではついに、堂々の布団シーンが!
それもあのクラノスケさんと!やはり業界は見るところは見ていたのです。
しかもそこを売りにしてるという。同性愛表現が封じられていた映画MWから時代はそんなに変わったの?
で、まあ、お布団シーンは見ての通りです。しかし、彼の美貌をそっち方面に向けて全開するという、やっと気づいたかという地点まで業界は追いついたのですね。
一番最近の作品、ギルティ。これは語りすぎたきらいもありますが。武骨でまっすぐで純朴な男として、一人の悲劇の女性を身をささげて愛した。本当にまっとうな恋愛映画でした。で、カップルで言えば芽衣子を除くと、堂島ちゃん。真島宅の風呂に相当入りたかったという。やはりここでも対男性でいい味出てましたねえ。
で、次です。砂の器。
おおっ、松本清張!
そしてまた、佐々木蔵ノ介さん……!
よくしらないんだけど、玉木君ふんする吉村って刑事は、特に男前である必要があるんでしょうか。あの美貌を生かしてくれるんでしょうか?
なに、顔だけ重要視しろだと? とお怒りにならないでいただきたい。演技力はもちろんです。が、役者にはそれぞれ売りが、特性というものがある。タマキヒロシという役者を使う上で、見てくれを、まとう空気を無視するのは賢明ではありません。使うなら要素のすべてを生かしてほしいところだ。そういうことです。
もしかして、使う方は、佐々木さんとの間に何かの化学反応を期待したんでしょうか。確かにあの二人の取り合わせには何かがある。何かの正体はわからないけど、まだその先を見極めたい奥深い何かが。
菅野美穂さんとの素晴らしい取り合わせを見た今では
「玉木宏は同性と置いておいた“ほうが”いい味が出る」とはもういえませんが、
それでも、今個人的に注目な共演者として、音楽家佐々木さんとの、刑事としての真剣勝負のその先にどういう色合いが見えてくるのか、私は心底楽しみにしておるのであります。
多面的な魅力を、プリズムのように放つ玉木宏の捕えがたい魅力。
とりあえず来年も、眼が離せません!
げっ、長いっ!!
ギルティ後遺症で悶々とする主婦の皆様が
行き場をなくしてスーパーのおでん種コーナーで涙ぐむ光景のみられる今日この頃……
(昨日おでんだったので。おせちコーナーに場所取られて、ほんと種が少なかったんだ。
魚河岸揚げはなくちゃだめだろうっ!)
我が家では、デザートタイムに何か飲み物を出すと、斜めにこちらを見て
「今日は○○の気分じゃないな」といって拒否する習慣が一部で蔓延してます。
親を信用しないとひどい目に遭うぞ罰あたりが。
えーとそれと、
小袋に入った醤油とかからしとかドレッシングとかほぼ一年分たまったそれを
いちいちあけてボウルにとっぷとぷにため、庭に穴を掘って流すのが恒例の年末行事ですが
(だからこまめに捻挫、じゃなくてこまめに捨てればいい話なのに)
今年は穴掘り係が異様にでかい穴を掘って
「誰か落ちて醤油攻めにならんものか」とエキサイトしてました。
そんなどうでもいい話とタイトルの関係は……
いや、その前に。
芽衣子と真島、この30過ぎての究極にプラトニックな美カップルは
ドラマ史上に残らねばならないレベルだと私は思うのですが。
少なくとも私にはこの二人に惚れる動機がある。
そう改めて思いました。
手前味噌ですいませんが、11月10日のブログ。
いちいち見てくれというのも何なので丸ごと抜粋・引用します。
すべての生き物は愛はなくても繁殖します。
が、人が、人だけが、
繁殖にかかわらない忍ぶ恋のせつなさと美しさに立ちどまり、
そこで歌を詠み、涙を流し、相手のしあわせのみを祈り、すべてを思い出に変えて生きることができるんです。
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり. (島崎藤村)
恋の至極は忍恋と見立て候。
逢いてからは恋のたけが低し、
一生忍んで思ひ死する事こそ恋の本意なれ。 (衆道における恋の心得BY葉隠れ)
恋死なん のちの煙にそれと知れ ついに知らさぬ中の思ひを (同上。だと思う)
とかとか。
こんな不毛な思いを恋と名付けて、後生大事にしようとするのは人間だからですよね。
それは神の陰謀、すべては遺伝子を次の世代に伝えるためのかぐわしいふりかけにすぎない恋というものを、
その陰謀の手からもぎ取って、人のみが味わえる美酒にかえた魂の技でございます。
ひとだけが、それをできる。
音楽、数学、天文学、それらが
神が作りだした世界の調和を知る学問だとするなら(Byのだめ)
人だけが作り出せる不毛で矛盾に満ちた音律もまたあるのだと思いたい。
私のロマンスはそこにあるのです。

……忍んだ挙句に思ひ死に。
つひに知らさぬ中の思ひを。
芽衣子の恋はまさにこれだったではないですか!
葉隠れが説く、究極のそして真の恋の姿。古式ゆかしい、日本の恋。ワタシが夢見たロマンス。接して漏らさず。(いや、これ違う)
武士の恋だったんですね!!
よくぞ二人とも、清いまま貫徹してくれました!
この上なく男くさいくせに欲情のかけらもなく、ただ宝物のように芽衣子の小さな幸だけを願った真島君も偉い、偉すぎる。
…あれ?
どこかで、究極にエロイ一夜が見たいようなことも言った気はするけど、それはいいや。
にしても、玉木君、お相手によってシチュエイションによって
今までいろんな恋愛模様を見せてくれましたねー。
個人的に大好きな殴者の暗雷と月音。自分の親を殺した男のもとで生きる青年と、その男に飼殺しにされ遊郭の女にされている女性との哀れな恋。破滅的な最期にいたるまで、救いのないでも美しい、これも「道行」という言葉を連想させる凄絶なラブストーリーでした。
二番目にひいきにしているところでは、「恋愛小説」の聡史と瑞樹。
愛する人がみな死んでしまうという悲劇を背負った孤独な青年と、その運命を恐れずに恋に落ちて命を失う女性の物語。これも究極の悲恋です。コニたんと玉木君、いい取り合わせでした。
誠人と宮崎あおいちゃん演じる静流。いうまでもなく「ただ、君を愛してる」ですね。ヘタレでおどおどタイプのキャラは、本来の玉木君と一番かけ離れてると思うんだけど、彼にはこういうオファーが一番多い。なぜなんでしょう。
少女未満の不思議ちゃんと、彼女に一方的に慕われる内気な青年。青い森がイメージにピッタリくる、清涼剤のような二人でした。
そしてのだめと千秋。もう説明の必要もないゴールデンカップルです。タマキヒロシの名を世間に知らしめたビッグヒット、のだめカンタービレ。笑顔を封印しタキシードを着せ、タクトを振らせて俺様指揮者にすることで、姿かたちを含めてそれまで世間がきっちりと知ることのなかった玉木君のクールビューティな底力がさく裂しました。そこにうまいことギャグ要素も散りばめられて、玉木君フルコースが味わえるたいへんにお得な作品です。上野樹里ちゃんは憑依俳優というか、職人的なうまさがありますね。キャラとしてのコンビネーションは最高!そして寝顔と白シャツと睫毛と体形と指と白目、もういろんな燃え要素をこれでもかと発掘してくれましたね~。白目は違うか。
ラブシャッフルと鹿男は、またしてもコメディヘタレ路線。一部のファンをがっかりさせたもんです。が、鹿男の小川先生、私は特に彼が好きでね~。特にこのドラマでのカップル、
小川先生とイトちゃん(鹿女)・小川先生と藤原先生、大好きでした!!
どちらも俗世の垢にそまらない、初々しくほほえましいカップルで。
ってイトちゃんはカップルじゃないけど、私はこの二人の並び、ものすごく好きだったんだよう。神話世界のフワフワした淡い恋心みたいなもの、なぜか玉木君にすごく合うんですよ。非現実にすり寄るほど、玉木君の持つ透明感が生かされるんです。
で…この時点ですごく気になったもうひとり、重さん。言わずと知れたクラノスケさんですね。
彼のミョ~~な雰囲気とあまりに相性が良くて、またこの二人をどこかで見たいと思ったものでした。その願いは特上のシチュエイションで現実化されるわけですが。
さて、蔵さんときて別の系譜。玉木宏と同性のカップルです。
実はこっちの方も、業界はきっちり見てた気がする。この男には男と組ませると醸し出される不思議な存在感とエロスがあると!
例として、「ミッドナイトイーグル」。
大沢さんと吉田さん、この大人の男と一緒にされると、今まで見えなかった色気が見えてきて…… 服のせいだけじゃなく、紅一点?みたいな。
合宿状態になった大沢さんが、玉木君のことを語る言葉がいちいちね。
「すごく素直」「めちゃくちゃかわいい」「ピュア」「そのたたずまいのつややかさを、いいなと思ってずっと見てた」……
ふむふむ、年上の男性から見るとそうなのか、という新鮮な視線。どうも目上の男性と一緒にすると、妙におとなしく礼儀正しくかわいこちゃんになるらしい。
真夏のオリオンでも吉田さんは言ってました。
年下ながら上司であり潜水艦の艦長である彼を、機関長である自分は「きっと死んだ弟に似ていてほっとけないんだと思う」と。なるほどね。なんか庇護欲をそそられるんでしょうか。
大沢さん吉田さんともども、玉木君を「弟にしたい」ということで意見が一致してました。
弟キャラな玉木宏??女性にアンケート取ったらまず出て来ない視点です。男性ならではですね。
で、KIDSでの小池徹平くん、星ひとつの夜でのケンワタナベ、MWでの山田孝之君との絡みとなると、これはかなりカップル仕様です。作る側も確信犯、でもそういう映画だとは言いきらず、言いきらないのにマル見えという。
小池君扮するアサトに対するタケオは、ぶっちゃけ真島モードです。野生的なやさぐれの影にやさしさを押し隠しているという。ちっさいアサトを守るタケオはすごく自然体でした。
星ひとつでは、渡辺さん演じる前科者の中年男性が、もう友達になりたくてなりたくて玉木くん演じる美青年の前で悶々とするという、実に珍しい演技が見られました。当人は金もうけだけが楽しみで、でも邪心のない美青年。その無自覚なピュアっぷりが不思議でそしてやっぱりどこかが確信犯的に色っぽかった。
そして……MW。
山田孝之扮する賀来神父と玉木君の結城との取り合わせは、映画の評判は置いといて、とりあえず正面切って最萌えでございました。
世界を敵に回し、生きとし生けるものを絶滅させてやるという底なしの悪意。それが冷たく美しいあの風貌になんて似合うことか。
そして山田孝之君の、DV男に尽くしまくる妻のような従順さと苦悩がまた。とことんMな山田君を殴るける、な容赦ない玉木結城がぞくぞくするほど美しくて。寸止めにまですら行かない出し惜しみ映画で、萌えさせられ踊らされ、結果、MW難民を続々と大量生産することとなりました。
かくしてして世間の需要も、水面下ながらそっち方向に流れることとなり。
映画「大奥」ではついに、堂々の布団シーンが!
それもあのクラノスケさんと!やはり業界は見るところは見ていたのです。
しかもそこを売りにしてるという。同性愛表現が封じられていた映画MWから時代はそんなに変わったの?
で、まあ、お布団シーンは見ての通りです。しかし、彼の美貌をそっち方面に向けて全開するという、やっと気づいたかという地点まで業界は追いついたのですね。
一番最近の作品、ギルティ。これは語りすぎたきらいもありますが。武骨でまっすぐで純朴な男として、一人の悲劇の女性を身をささげて愛した。本当にまっとうな恋愛映画でした。で、カップルで言えば芽衣子を除くと、堂島ちゃん。真島宅の風呂に相当入りたかったという。やはりここでも対男性でいい味出てましたねえ。
で、次です。砂の器。
おおっ、松本清張!
そしてまた、佐々木蔵ノ介さん……!
よくしらないんだけど、玉木君ふんする吉村って刑事は、特に男前である必要があるんでしょうか。あの美貌を生かしてくれるんでしょうか?
なに、顔だけ重要視しろだと? とお怒りにならないでいただきたい。演技力はもちろんです。が、役者にはそれぞれ売りが、特性というものがある。タマキヒロシという役者を使う上で、見てくれを、まとう空気を無視するのは賢明ではありません。使うなら要素のすべてを生かしてほしいところだ。そういうことです。
もしかして、使う方は、佐々木さんとの間に何かの化学反応を期待したんでしょうか。確かにあの二人の取り合わせには何かがある。何かの正体はわからないけど、まだその先を見極めたい奥深い何かが。
菅野美穂さんとの素晴らしい取り合わせを見た今では
「玉木宏は同性と置いておいた“ほうが”いい味が出る」とはもういえませんが、
それでも、今個人的に注目な共演者として、音楽家佐々木さんとの、刑事としての真剣勝負のその先にどういう色合いが見えてくるのか、私は心底楽しみにしておるのであります。
多面的な魅力を、プリズムのように放つ玉木宏の捕えがたい魅力。
とりあえず来年も、眼が離せません!
げっ、長いっ!!