結局海の方面に向かって走ろう。

魚食べたい
って理由で。

『本、きちんと返さないとね!』

『まだ読んでないから持って帰る』

『ダメでしょ!パクっちゃ』

昨日の夜借りた分厚い本二冊


部屋に戻り、チェックアウトまでの時間は残り30分になっていた。

そんな中、彼は
『今日何着ようかなぁ』
『これでいいじゃん!』
『え~』

『あっこれとこれは?バスケ部の移動着みたい』
『あ~バスケ部こんなの着ているよねぇ』

『うん!変じゃないからこれでいいじゃん!』

『嫌だ』

と言いパステルカラーのTシャツにハーフパンツのラフなスタイルに着替えた。

着ていたTシャツを私の顔に投げつけてきた。

はいはい。畳みますよ!いくらでも。

すると…

彼は
昨日のジャズフェスタの入場券の木で出来たキーホルダーを旅行かばんに付け始めた。

今までに見たことのない出来事だった。

確かにかわいらしいキーホルダーだったけど、行ってきましたよ!って証拠品みたいな物を身につけたりするのって、今まで見たことがなかった。

見たことがなかったからこそ…

嬉しかった。

お揃い。
今後きっとこのキーホルダーはお守り代わりになるに違いない。

『はい、これ!』

お金を渡された。

もちろん旅行代金は割り勘。

ただ、お酒を飲んだからの理由で彼の方がいつも多く払ってくれる。


『さてと、行くか!』

『うん!』

テレビを消し、忘れ物チェックをして部屋を出た。

フロントで会計を済ませていると…

仲居さんに
『あっ!スリッパですよ。今靴を取って参ります・』

『ぇっ』
足元を見ると

2人してスリッパのままだった。

『あはっ!すいません・お願いします。』

と言い、一応チェックアウトが終わったので、昨日から騒いでいた、コケの観葉植物を買うか2人して迷っていた。

癒やされるこの観葉植物。
育て方を説明してくれた。

が…

ちょっと…

思っていたより面倒かも
彼もそう思っていたであろう。

すると旅館の人が、育て方の紙をくれた。

読んでいると

『あっ紙貰ったの!じゃあ買って帰ろうか!』

あら、会話が夫婦みたいじゃない?

と言うわけで、2人でどっちがうまく育てられるか?って競争は無くなったが、疑問に持たれていたであろう、この2人は夫婦なのか、違うのかに疑問を増やさせたに違いないだろう。

てか、女性の一過性の話題に違いないが…

てなわけで、旅館を出発した。