当店オリジナルギアとしてはありがたいことにロングセラーとなっているこちらのランプハングスタンド《ナジャ》。
NOWEST CAMPを代表するギアと言っても過言ではありません。



私は10代の頃からアメリカへの憧れが強く、中でもネイティブアメリカンやカウボーイ達からはそのカルチャーやファッションなど強い影響を受けてきました。

当時はネイティブアクセサリーを身に付け、デニムやレザーで格好つける、そんな生意気な若僧だったと記憶しています。

今や日本を代表するネイティブ系アイテムのゴローズ等も大好きで、当時はよく電車に揺られ、東京に行っていました。

ゴローズからはじまり、その後、ネイティブアメリカンにも数部族があることを知ると図書館や雑誌などで各部族のカルチャーや教えの違いなどを学びました。もちろんそれぞれの部族によって作られるプロダクトはコンセプトやモチーフ、手法が違い、その世界の奥の深さに驚きました。

さて、これを読んでいる方からしたら何の話?となるかもしれませんが、実はランプハングスタンド《ナジャ》とネイティブアメリカンカルチャーには繋がりがあります。




ナジャ、部族によってはナジョーナ、ナジョーネ等とも呼ばれるこの言葉には共通の意味があります。
それは「三日月」や「女性の子宮」。

ネイティブアメリカン達はこのナジャをモチーフにしたアクセサリーを身につけ、それは「子孫繁栄」や「豊作」の御守りとして重宝されてきました。
その形は星の数程存在しており、今現在でもネイティブの子孫達が日々創作しておりますが、共通して近い形状は次の写真のような物になります。


私自身も数点のナジャを所有しており、その日の気分で身に付けて楽しんでいます。

少し話が反れてしまいましたが、そんな「ナジャ」を私なりの解釈でアクセサリーではなくキャンプギアに落とし込めないものか?
NOWEST CAMPの実店舗をオープンさせ、日々アイアン製品を創作する中で私はそんなことを漠然と考えておりました。


ある日、真鍮という素材を見つめる中、「三日月」を表現するならこんなに適した素材はない!
そう感じた私は取り付かれたかのように真鍮という材料をいじりはじめました。

最初は小さなアーチを真鍮で作り、これがキャンプギアとして何に使えるか??
そんな事を考えていたとき、当たり前の事に気付かされました。
それは、「月は太陽があって耀く」ということ。

すなわち何か明るい物に照らされることで月が耀く。それはキャンプでいえば「ランタン」ですよね。



そこからは創造が進み、三日月形のランタンスタンドを造ろうと思い立ちました。

ランタンを太陽に見立て、スタンドを三日月に見立てる。
するとランタンの明かりがスタンドを照らすことで輝いて見える。
ナジャ=三日月という形式が見えた気がしました。

ただ、実は当時私の個人のナジャモチーフの見解は三日月よりも「女性の子宮」というほうが強かったというのが本音であり、三日月と同時にそのモチーフも一緒に落とし込めないものか?
その答えがこちらの先端部分のフックです。

子宮そのものを表現するのではなく、子宮の中で育つ生命の神秘、すなわち胎児をモチーフにしました。

世の中には同じ人間が存在しないのと同じように、先端のフックに関してはすべてフリーハンドで製作し、それぞれ形の異なる個性を持たせるようにしています。



「ナジャ」ってなに?どういう意味?

そんな質問をよくいただくので今回はそれのアンサー的なブログを書かせていただきました。

現在、このランプハングスタンド《ナジャ》は私とうちのクラフトマン、2人だけでの体制で製作しておりますので納品まではある程度お時間をいただいておりますが、間違いなく心を込めて作っています。

私なりのナジャの解釈となるランプスタンド。
もしご興味のある方はNOWEST CAMP店舗にてご注文いただけますと幸いです。


あらゆるフィールドに我々の魂(ナジャ)もご一緒させていただければ幸いです。