16:00
「休憩所で男の人が叫んでます
」
アルバイトの子が慌てて走ってきました・・・
どうやら雄叫びにビビって確認もせずに
僕を呼びに来たみたい・・・
とりあえず2階の休憩所へ行くと・・・
「どーなっとんじゃ~
訴えるぞ~」![]()
休憩所の手前から大声が聞こえます
どうなさいましたか?![]()
「どうもこうもないわ
どうしてくれるんや
」
申し訳ございません![]()
何故お怒りか分からないので
お教え下さいませんか?![]()
「出やんやないか
」
そう言って指さす怒鳴り会員様・・・
その先には 冷水器・・・
水が切れてましたか?![]()
「サービスでも切らしたらあかんやろ
」
申し訳ございません 早速・・・
うちではアルカリイオン水を無料で
飲んで頂ける様にかなり大きな
冷水器で冷やしてお出ししています・・・
中を見るとからっぽ・・・![]()
でも余程のことがない限り水が切れる
なんて事は無いんです・・・![]()
怒鳴り声を横に水を作っていると・・・
いつも可愛がってくれるおばあちゃん会員様が
「あの人 おっきなペットボトルに何本も
水を詰めてたから無くなったんよ![]()
私らに飲むなって言って自分だけ・・・
」
おいおい![]()
怒鳴り会員様をそっと振り返ると
足下には明らかにペットボトルが
4本以上入ったバックが置いてある・・・
勇気を出して咎めるべきか・・・
気付かない振りしてやり過ごすか・・・
天使と悪魔が頭の上でバトル開始![]()
やっぱり他の会員様にも迷惑が
掛かってるから注意しなくちゃと
深呼吸して言おうとすると・・・
はいっ 毎度毎度の偉いサン登場
「また あんたか
」
怒鳴り会員様を睨みつけ吠える・・・
「いやいや 水が切れたでこの子に
水が無いよって言っただけやが
」
無言で睨む偉いサン・・・
「なっ 兄ちゃん
水がないって
教えただけやなっ
なっ
」
さっきまでの威勢はどこへやら
すがるような目つきで僕を見つめる・・・![]()
見つめ合っても恋が芽生える訳は無し・・・
水が切れたので訴えるとかなんとか
かなり大声でおっしゃってましたよね![]()
「わしは・・・
わしは・・・
」
言葉もなくうつむく怒鳴り会員様![]()
「今日は見逃すから早く帰りな
」
偉いサン冷たく釈放を言い渡す・・・
ほっとした顔ですごすごと
去っていく怒鳴り会員様・・・
おばあちゃん達から拍手喝采![]()
「やっぱり支配人はしっかりしてるわ![]()
いつもあの人がいると水も飲ませて
貰えないから あ~すっきりした
」
どうやらスタッフの目を盗んでは
ペットボトルに水を詰め、1日に
何回も持って帰るブラックな会員様・・・
夏場には製氷器の氷まで持って帰る
とんでもない方だったみたいで・・・
ちょうど僕が入社してからしばらく
来てなかったので全く内容を
知らない僕・・・
噂では持って帰ったアルカリイオン水を
風呂にためて、ゆっくりするのが一番
幸せなんだとか・・・![]()
なんだかな~![]()
サービス品でもそこまで浅ましくなると
お相手するのも由鬱になります・・・
今日思ったこと
でも顔はしっかり覚えた・・・
次は僕が撃退してやる・・・