昨日、ウクライナが2022年までの領土でいいですとロシアに和平を持ちかけた話を書きましたが、その続き。。

 

 

私は2022年の国境線って、クリミアはロシアの領土と認める意味かと思ってびっくりしてたら違うようです。クリミアすらも含まない領土だとかで、前のゼレンスキー和平条件と変わりない感じ。

 

そもそも和平協定と言いながら一方的にウクライナが言う非現実的な内容を飲むか飲まないかをロシアに突きつけるのは馬鹿げているとロシアは今回も一蹴。和平協定の内容は両者が話し合って決めるべき事で、一方的にこの内容で合意せよと押し付けてくる物ではないと主張。

 

和平協定を仲介すると言うスイスの外交官は、当事者抜きで解決できないし公平ではないと(と言うロシアの主張は)理解できる。ロシアも含めてもっと現状に沿った和平協定の内容にしていくと言っていた。一旦その包括的な内容がまとまったらロシアも協定の席に着くだろう。との事。(以下はそのラブロフ発言内容の一部)

 

 

ロシアは、既にロシアに組み込んだ地域は選挙によって州民も支持したものでロシアが統治、開発もしている。そこで住民も喜んで暮らしているのだから、またロシア人が迫害される状態に戻すなど誰も納得しないし、全く現実的ではないと言ってるようです。

 

 

そもそも勝ってる国が条件を突きつけるのなら分かるけど、負けてる方が一方的に条件を突きつけて来て「はい、分かりました」と相手が言うはずもなく。。逆にロシアはあれだけ圧勝してるのにロシア版を一方的に飲ませるのではなく、お互いの要求を全部一旦出して話し合って内容決めましょうと一貫してるのは大人対応と思います。

 

なぜそうしているのかは、ロシアが自らの行動を世界に知らしめて他国がロシアを信頼の上でBRICS他の経済協力を行なって行きたいと思ってるからでしょう。

 

アメリカはとにかく脅しと制裁と暴力で他国を従わせる国。時にクーデターまで起こさせ政権を転覆の上、傀儡政権を作って操って来ますよね。それに辟易してる国は多いので、ロシアはそんな国ではなく各国平等で対等に関係を築くのを大切にすると行動で知らしめたいのだと思われます。

 

私はロシアが純粋に善の国とか思ってませんが(どの国もかけ引きはある)、ソ連時代の悪しきイメージの払拭と、「大国=アメリカのような口先だけの暴力団」と言うイメージの払拭の両方を黙々とやってる感じがします。それが長い目で見て得策だから。。

 

操られて目先の利権だけで動く西側と違ってロシアはどんな国したいかのビジョンがあり、それを忍耐強く遂行している。そんな感じですかね。

 

例え和平条約が締結しても、むしろ私が危惧するのはその後の西側の裏切りや罠。どんな裏切りを平気でやるか分かりません。例えば仲介役のスイスは最初から中立ではなく西側と全く同じスタンスです。実際、今もスイス議会ではロシア制裁をもっと厳しくしなければと言っていて、心底二枚舌の悪魔国家なのでどこまで信頼できるか分かりません。

 

 

ロシアは今まで何度もこうした西側の約束を破られて後悔してもいるようです。例えば、2015年に2014年のクリミア侵攻でウクライナ兵があと1500人ほどになった所で全員処刑でウクライナ軍消滅が可能だったのに、メルケルと当時のフランスの首相が飛んできてそれだけは辞めて下さい、もう2度とロシアと戦うような事は致しませんと懇願したのでウクライナ兵を自由にしてあげたのだそうです。

 

しかし、それは後にフランスの首相(オーランド?)が回顧録だかインタビューで、「ウクライナ兵を再編して強固な軍隊に育てる為の時間稼ぎの芝居だった」と告白。それを知ったプーチンはあの時相手を信じた自分を後悔してると元CIAの人が言ってました。

 

NATOも東には増やさないとロシアと約束した条約があったけど、完全無視でどんどんロシアに近い国を加盟させて行き、それが元で現在の侵攻もある訳ですよね。そもそも対ソビエトの軍事連合がソビエトの崩壊後どんどん加盟国を増やしてロシアを取り囲もうとするなんて、子供が見てても変だと分かると思います。

 

プーチン時代だけでも西側には何度も欺かれて来てるので、私は中立の仮面を被った西側スイスの仲介は信頼できないし、そもそも合意があってもそれを守るような西側ではないので、ロシアはどうするのかなと思います。また信じるんでしょうか?

 

この動きになって来たのは、アメリカがウクライナはどうやっても戦争では稼げないから捨てて次の計画を打ち出したからだと思います。実質、一番に兵士を出さないと言ったのはアメリカです。それにアメリカは次の戦争の布石も打ち出してます。それについてはまた明日。

 

最後にいくつか別のニュースより。仏軍の元トップは全員戦死か完全撤退を迫られる可能性と言い(リンク)、フランスの議員でフロリアン・フィリポと言う人がはTIME誌にウクライナは負けた。7月までに陥落と寄稿との事。

 

 

また別の所は何故かイーロン・マスクがウクライナにこのままだとオデッサも取られるよと言ったとか。。あと、ハンガリーもゼレンスキーに「負けだからプーチンと話した方がいいよとアドバイス」とか色々です。。

 

 

ただ、和平条約が締結かもしれない雰囲気はあてっも、マクロンは今年だけで3ビリオンの支援をウクライナに約束したそうです(リンク)。

 

NATOの一部のトップ達も諦めず、直接対決の準備を進めています。ロシアとの国境近くにアメリカ製パトリオットを設置、リトアニアでも兵士は訓練中だそうです。パトリオットは貰ってもすぐ潰されたのにまた送ったんですね。F16も欧州は持ってる限り送るし。。でもどうせ全部また爆破されるだけでしょう。

 

あるだけの武器と兵士を全部潰してからの方がロシアも交渉しやすいかもしれないので、やるだけやってみたらいいと思います。いずれにしろ年内に決着でしょう。核戦争になりませんように