日本円とスイスフランは、安定した国の通貨という事で世界が不安定な時は買われやすいです。日本円対スイスフランではどうかと言うと、最近フランが激上がりしてるので、どうしてかなぁと思ったりしてました。現在の153円代は44年ぶりの高値だそうです。

 

で、たまたま05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得してるとか言う、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジストのコラム見たので読んでみました。

 

 

知らなかったのですが、日本円に対する底値から高値までの上昇率が最も大きな主要通貨は米ドルでもユーロでもポンドでも豪ドルでもなく、スイスフランなんだそうです。その差は2000年の1フラン=58円代から、今月の1フラン=153円代と、22年間で2.6倍以上のスイスフランの値上がり。

 

かつて両国とも戦争をしない国の通貨という事での安定と、金融不安が広がっても貿易黒字国の通貨という事で、「二重の安心感」から、国際紛争の勃発時や世界的な金融危機の発生時には率先して買われやすい「安全通貨」の双璧として、いずれ劣らぬ存在感を示していた。との事。この2つの安定要素については冒頭で言った通り知ってました。

 

ただ、筆者は「クレディ・スイスの破綻」「ウクライナなど紛争地に近い分、影響を受けやすい」「日本はマイナス金利を保っているのにスイスは金利を上げてる」等、スイスの方が不安定要素が多い現在、なぜ今スイスフランの方が日本円より高い(=日本円よりスイスフランの方が飼われている)のか?と言う問いに対し、以下のような見解です:
 
貿易赤字体質が定着しているマイナス金利の日本よりも、安定的な貿易黒字体質でプラス金利のスイスの通貨が選ばれやすいのは自明の理だ。スイスフラン/円相場は、今後もしばらく歴史的な高値圏で推移する可能性が高いのではないか。
 
なるほど、日本は貿易赤字国になってたんですね。でも、それは今に始まった事じゃないし、スイスフランも金利上げたと言っても僅かです。だから、むしろ戦争への不安が高まってるからだと私は思います。
 

世界は「日本は戦争リスクが低い国」ともう思ってないとは、日本の専門家ははっきり言えないのかもしれませんね。日本人の不安を煽るからなかなかのタブーなのかもしれません。

 

余談ですが、CHF(スイスフラン)が値上がりしたら、円建ての口座に円を買って入れておこうと思って定期的にチェックしてる私達。そろそろ買ってもいいかなと思ってたんですが、まだ上がると言う見解はこの筆者さんだけでなく、うちのスイスの銀行の担当さんも同じなので、もうちょっと待とうかなとも思ってます。外貨はどうせ一発勝負的に買ったりはしませんけどね。

 

おまけ〜は、これは私の1000フラン札。今や約15万3000円札ですね爆  笑。日本で153万円ってサクッと財布に入らない厚みですが、スイスフランならこれ10枚なので、軽く財布に入ります。カード払いが多いので、お札は沢山持ち歩く事はありませんが。