くじらの島の少女 の弐 8月7日夜7時30分、NHK・BS2 | 文学と映画

くじらの島の少女 の弐 8月7日夜7時30分、NHK・BS2

くじらの島の少女 の弐


■今晩(2005年8月7日)夜7時30分、NHK・BS2(衛生)で放送があります。


おじいちゃんはマオリの族長。長男の嫁の出産は、男と女の双子でした。おじいちゃんは男の子を期待していました。だって族長を継げるのは男の子と決まっていたから。


マオリの神様は意地悪でした。女の子だけ生き残ります。期待を大きく裏切られたおじいちゃんは、どうせ片方の赤ちゃんが生き残るなら、男の子の方が・・・とどんなに思ったことでしょう。


病院の産科で、おじいちゃんはその気持ちをあからさまにぶつけます。長男はそれから外国に行き、女の赤ちゃんは、女の子を望まないおじいちゃんの元で育まれていきます。


それから11年。


始めは、女の赤ちゃんを嫌っていたはずのお爺ちゃんは、何故か、目の中に入れても痛くない可愛がりようでした。赤ちゃんは成長して、小学校に通っています。その送り迎えをお爺ちゃんが自転車に乗せてするわけなんです。少女は、だれが見ても秀でていました。整った容貌と、夢見るような熱い瞳、気品がみなぎる立ち居ふるまいは、お爺ちゃんおばあちゃんの自慢の種でした。


そこへ、長男が帰国します。かれはドイツでマオリの文化を伝える美術家となって海外で少しずつ名声を得るようになっていました。そんな彼に、お爺ちゃんは、小学校の女先生と一緒にさせようとしますが、彼にはすでに、身ごもった恋人がいたのです。


そして、親子喧嘩、そし果てに、おじいちゃんは、「あんな娘、一緒にドイツに連れて行け・・と口走ります」もちろん、心にもないことなのですが。パイケアはやはり傷つき、父親とドイツに行くことを受け入れます・・・。


おじいちゃんは、頑固ですから、耐え難い後悔にさいなまれました、そして、マオリの子供たちを集めて、文化の継承を・・・。 一方、パイケアは空港に向かう海岸線を飛ばす車の中で、遠い海の彼方から、鯨の・・・。


男の子たちを尻目に、誰よりも深く強くマオリの文化を学んで行く、少女パイケア。 一方、族長の継承者は男の子でなければならない、というマオリ族の伝統に金縛りになり、石のように、パイケアの努力をはねつける、おじいちゃん族長。


そんなある日、パイケアが学校で、村の人々に、マオリの伝統継承を訴えたその夜。 事件が起きるのです。