バレエボーイは気づいた。

あと1週間!?

卒業、その二文字がもうすぐそこ、角を曲がってすぐ、近くて便利ね、というところまで近づいて来たのであった。

その前に立ちはだかる大きな壁、部屋掃除。
この関門を突破しない先に、未来は、無い。

これは、1人の少年と、1つのスーツケースの理想と現実、その間に生まれる苦悩、葛藤を記録した実録ドキュメンタリーである。


入らない。

部屋の中に、物が予想以上にあった。

断捨離するぞ!

彼は一つ一つの服、プリント、その他諸々と向き合った。そしてその全て思い出が染み付いていた。
捨てられなかった。
過去の思い出に背を向け、未来を切り開こうとする強さが、彼には無かった。

そんな彼に優しい手、取っ手、が差し伸べられた。

無理して捨てる必要は無い。私がいるじゃないか。

す、スーツケース、、!

彼は笑顔を取り戻し、一心不乱に詰め込む。
それはそれはぎゅうぎゅう詰に。

一息つく頃、ふとスーツケースに目をやる。

辛そうであった。

青い体がより一層青みを増し、
ミシミシ、、
と唸り声をあげているように思えた。

大丈夫か!?

なに、、ミシ、なんてことない、、、ミシ、、、
いいか、バレエボーイ、、、ミシミシ、、、
私はこの体が張り裂けようと、君の思い出の品々を守って、ミシ、、るよ、、

あ、スーツケースもう一個あったわ。

えー、そーなのー!?
て、もうええわ!

どうも、ありがとうございました!



部屋片付けの記録はまだまだ続く、、、