N side







「でもさーっ 何でカズくんが倒れちゃっの? 病院とか行かなくても大丈夫かな。」




いつの間にかリビングのテーブルの上に置かれた朝ごはんたち。相葉さんはそのお粥を1さじ美味しそうに食べながら話し出した。




「病院は、大丈夫だろ。」

「なんで? なんで翔ちゃんがそう言いきれんの?」



櫻井さんは相葉さんに背を向けてオレに食べさせてるから、必然的に相葉さんと目が合うのはオレなんだけど



なんか色々と詮索されたくないし。






思わず相葉さんから、サッと視線を外した。




そんなオレの事なんか気にも止めず

相葉さんはどんどん話しかけてくる。





「カズくんさ、具合悪かったの?もしかして雨になると倒れるとか?」

「まさか。俺じゃねーのに。」

「そーだよね。それは翔ちゃんのこと……

って、あれ?! 昨日は?!ね、翔ちゃんっ!昨日は大丈夫だった?!」




急に立ち上がった相葉さんが、櫻井さんの背後に抱きついた。持ってたスプーンをうわっと落としそうになる櫻井さん。


『危っぶねー』

と口元だけで形を作った。


そんな櫻井さんのぽってりとした唇にも

ついつい目が奪われてしまう。





もう、オレ、

重症なのかも知れない。




相葉さんがいるのに見とれちゃうのよ。

櫻井さんの、柔らかそうな唇にさ。



だってあの唇にオレの体はさっきまで色んな場所を吸われて、這わされてたんだもん。ついつい思い出しちゃう…というか……





「カズ…、やっぱり熱ある?」

「大丈夫?顔が赤いよ?」




櫻井さんと相葉さんに同時に頬を触られた。





「え…」

「お前がなんで触ってんだよ。怒」

「いいじゃんッ 翔ちゃんだけイイなんて事ないでしょッ?」

「なんか、今日の雅紀 グイグイ過ぎないか?」

「それを言うならしょーちゃんの方だよ。」

「なんだよ。」

「なにさーっ」




「あのー……そろそろやめて貰えますか。」




いつまでも2人の手のひらにまさぐられつつ、触られてる自分の頬。




……ていうか、恥ずかしくて擽ったい。

なんかさ。

胸の奥がムズムズするって言うのかな。



こんなにオレの事に関心を向けてくれるのとか、ほら、今までは…無かったから…。






ソファから二人を見上げると

2人してオレの顔を見入っていた。




「え。、、…なんですか?」




なに。




え…?






「カズ……ダメだ、それはダメだ。」

「カズくんてさ」

「言うな雅紀。」

「なんで?なんで翔ちゃんがオレの言うことわかんの?」

「や、なんて言うか、…言ってくれるな。…みたいな…?」




2人のやり取りがよくわからなくて

『なんですか?』とおずおず聞いてみる。



2人とも急に挙動不審になってるし

なんでかわからないけど

目を開いてオレを見ている。




「え、……本当に、何ですか?」





もしかして、オレがなんか変な動きしてたのかな。櫻井さんとの事がバレてしまうような。そしたら、きっとここを辞めさせられるじゃん。



ヤダよ、そんなこと。

オレはもう櫻井さんのそばに居たいんだ。


そう、決めたんだから。





どうしたら良いのか不安で

じっと2人のことを見上げてしまう。



櫻井さんと相葉さんを交互に見て。

心の底から、ここを、櫻井さんの傍を離れたくないって祈った。







と、先に声を上げたのは

相葉さんだった。





「あのさ、カズくんてさ、いつもそんなに水分多めだったっけ?カズくんのうるうるお目目、…マジで、……えっろ…。」


「だから、…言うなって。」





目がりんりんとしている相葉さんと、

その隣りで肩を落としている櫻井さん。



「え?…目、……ですか?」


「ヤッバ……。マジでヤッバ……。」

「雅紀、もうやめてくれ。」





オレの目、

そんなに変だったかな……。














変じゃないよー!

うるうるお目目でいいんだよ〜!(*´д`*)ハァハァ


記念すべき100話がこんな感じ。

ま、それが十夢ってことで。ꉂ🤭