N side







そんなの…
オレが人間だった時に言っといてよ…。


遠ざかる意識。
微睡みの中、オレに優しくキスをしようとする翔さんの姿が遠巻きに見えた。


ね、まだこうしていたいよ。
翔さんにオレの気持ち伝えてないじゃん。『くぅん』て鳴いてたらいつか伝わるんでしょ?

ね、翔さん。


翔さんなら、
この犬がオレだって
気づいてくれるよね?


翔さん。



翔さん。




















「翔さんっっ!!!」
「うぉっ」



オレんちのベッド。
目が覚めると、隣りで寝ていた翔さんが驚いてオレを見ていた。



「なに、なに、なに。急で驚くんだけど。」
「え?…オレ、人間?」
「?…どこからどう見ても人間だけど?」
「なんで?」
「ふふっ 何?なんか、悪い夢でも見てた?」



そう言って、クチュりと唇を重ねてくれた翔さんが、ジッと見入るようにオレを見た。




「良くは…ない。ていうか、少し悲しいかな。」
「悲しい?…なんで?」
「オレが翔さんに片思いしてて。あ、でも翔さんもオレに片思いしてて…」
「マジ?それは悲しいな(笑)」



共感してるくせに、全然笑ってんのよ、この人。


「ね、翔さんは犬飼いたい?」
「なに、突然。」
「だってこの間、抱いてたじゃん。可愛い犬をさ。」
「あー、キャバちゃんね。」
「呼び方(笑)」




くすくす笑っていると、
柔らかく微笑む翔ちゃんに耳たぶをクニクニと弄られた。それから柔らかな唇でゆっくりと熱を交換すると



「良いんだよ。俺にはもう、にのワンコがそばに居るから。」



そう言いながら
翔さんに優しく抱き締められた。






Fin.




♡*♡*♡*♡*♡*♡*♡*♡*♡


えへっ
ここでお終いです🐶
短いお話だったので、後書きもこちらで。


さていかがでしたか?
可愛い可愛いninoわんこ。
まさかの夢オチです。

ええ。
全てはにのちゃんの夢の中での出来事です。


あー( ̄^ ̄゜)
久しぶりにお話あげて緊張したー…。
書いてて楽しかったけど。
皆さんは楽しんでもらえたのかな?

えろろん無しもね、
たまには良いですよね🙆‍♀️(*´∀`*)ニッコリ

十夢の悪い癖は、お話を長く考えすぎて
結局出せなくなることなので
今回は短いですがお許しくださいウインク

ではでは、
午後も頑張りまっしょい💪


十夢。










またね!