N side








「潤くん…?」
「ねえ、翔さんの体ってさニノが想像してた通りだった?」
「なに、それ…」
「え?だって、俺の話聞いてたら誰だって想像すると思うよ。翔さんに、自分が抱かれてること。」
「っ…そんなこと」
「ないはず、ない。だってニノ、翔さんのこと、…好きでしょ?」
「や、それはない。あ、メンバーとしてならもちろん好きだけど。」
「はい。優等生な返事は却下します。ほら、手が止まってる。」




テーブルに置いてあった飲みかけのグラスを持たされて、また、乾杯する。




こんな時喉を潤すのはお酒しかない。
だって、さっきから口の中が乾いて仕方ないんだもん。




隣りで微笑む潤くんがまた
自分の時計を見た。




「もっと飲む?まだ全然深い時間じゃないし。」




気のせいか、さっきより少し落ちた照明に潤くんの目鼻立ちの良さが余計に目立っていた。




「ほら、そんなに濃くしなかったから。」
「ん、んん。」
「あー、少し垂らしちゃったね。」



オレのグラスを口に運ばれて
半ば強引に飲まされる。




潤くんは、オレ達のどこまで知ってるの?
それでこんなに怒ってんでしょ?
…まさか、翔さんがもう言ってるとか。



や、それはないよ。
だって、翔さんはオレが潤くんの事を好きだと思ってんだし。なんなら、潤くんに心配かけるような事は言いたくないはずだし。





……耳が熱い。
自分の耳を軽く触ると
だいぶ熱を持ってる気がした。




空いたグラスに潤くんがお酒を注ぐ。
見たことない銘柄だけどすでに瓶の口が開いてたから、きっと潤くんがこのお店にキープしてるやつなんだろう。




「はい、どうぞ。」
「あ、うん。でも…、ちょっとピッチ早いかな…」
「そう?あー、ニノ、お酒に弱いもんね。ほら、耳…いつもより紅いよ。」
「…っ」




熱い。
さっきから体の中に燻りだした熱は
耳にも頬にも色を落としていて
潤くんがそっと触れるだけで
思わず声が漏れた。






「潤く、ん、…オレ…」
「やっぱり効きが早いね、ニノは。」
「な、んの…こと…?」
「ん?…なんでもない。それよりさ、翔さんの体のこと教えてよ。まさか楽屋でとか、結構大胆だよね、二人とも。」
「翔さんとなんて…」
「じゃあ、楽屋の俺のイス、なんでベトベトしてたの?やるならもっとスマートな所でしろよ。…例えば、こういう雰囲気の良いお店とか…」







視界が
一瞬グラつくと



そのままソファの中に倒された。






に、にのみーっΣ(´□`;)