BL妄想です。
ご注意くださーい。

S side



















「やっぱ、血ぃ出てきたな。」


俺は家からそのまま車を走らせて来たが、さっきの爪がジンジンしてきた。



バンドエイドでも貼ろうかと、ふと目に入ったコンビニに車を止める。



それに、ラテだけではこれからの運動に立ち向かえないと、車を降りてあれやこれや買う物を考えている時だった。



コンビニの入口からこっちに向かって歩いてくる影が1つ。



俺は思わずサッと帽子のツバを触るフリをする。


段々と近づいてくる人影。



あ、コレ、
話しかけられるパターンだな。


俺は話しかけられた時用のとびっきりのナイススマイルを準備する。




ふと見上げると、



………ニノ?



嬉しさのあまり、つい駆け寄って声をかけた。



「ニノ、買い物か?」
「うん。食料確保しにね。」
「翔さんは?出掛けるところ?」





あっ。
ニノの、だぼだぼスウェット…。

か、可愛いい。
ワンコみたいだ。




白い肌が透き通るようで、つい触れてみたくなる。



俺の目はニノを捉えて離せなくなっている。



だぼだぼズボンが、腰骨のあたりでかろうじて止まっているが………


あれがもし、もし、
何かの拍子でズルッと下に落ちてしまったら?


ニノの可愛いニノが、
『こんにちわ!』って、俺に微笑んでくれるのか?


そしたら俺は堪らず、こう答えるだろう。

こんにちわ!ニノのニノ!
調子はどうだ?
今日の調子はどうだなんだ?
俺はもう準備はできてるぞ!


なんてな/////




ああ、ニノ…

俺にそのだぼだぼスウェットは、



目に毒だーーっ。







「翔さん?」


そう呼ばれて、やっとの事で我に帰る。


俺がこんな目でニノを見てるなんて知ったら、ニノはどうするだろうか?



ニノは智くんと…



焦るような行き場のない俺の感情…
俺達はメンバーで、勿論、二人のことは理解しようとしている。

頭では…。


でも、俺の心はまだ、始まってもいない二ノへの感情で押しつぶされそうだ。





いつも智くんが羨ましかった。
二ノの隣で、目で会話をしている二人…。


でも、今日は俺の前にニノがいる。


今は、俺の前だけに…




「お昼、一緒にどう?」



もう、この感情は止まらなかった。