皆さんは、普段から、クレジットカードをよく使いますか?

私は、ニュースで、クレジットカードの不正利用をよく目にしていたので、社会人になってカードを持つまでは、怖いものと思って避けていました。でも、実際に持つようになってからは、支払いを後回しにできるというカードの便利さから、複数枚も持つようになってしまいました。


クレジットカードの市場においても、カードの発行数は毎年増えていて、その規模は、2017年度で約58兆円だったものが2023年度には約101兆円というかなりの増加傾向をたどっているようです。

今日は、そのクレジットカードが私たちに与える影響について、考えていきましょう。

 

 

クレジットカードは浪費を加速する!

 

1000世帯の過程を対象にしたアメリカの研究では、「人は、クレジットカードやデビットカードで支払うとき、ケーキやチョコといった健康的でない食品を衝動買いしやすくなる」といった結果が出ています。これはどういうことかというと、やめられない楽しみに対して、現金を手渡さなくてもいいとき、その勢いをさらに加速させてしまうというのです。

 

さらに、クレジットカードを使ったこんな興味深い研究もあります。

お宝チケットにいくらまでなら出してもいいかという実験で、支払い方法は、現金のみといわれたグループとカード払いでもいいと言われたグループの2つがありました。結果は、なんと、カード払い可のグループは、現金グループよりも、倍以上のお金を出してもいいと答えたのです。

 

これは、クレジットカードの性質が大きく関わっています。財布の中から現金を取り出して払う時は、お金が手を離れる痛みが大きいのにも関わらず、カードで払う時は、痛みは後から来るため、購入のハードルが下がります

このクレジットカードの性質を利用して、たくさんのお店が「カード払い可」を導入しています。ネットでのお買い物も同じです。あなたも、後から請求額を見て、驚いた経験、ありませんか?

 


【クレジットカードと上手に付き合うための注意点】

①コンビニや日用品の買い物には、なるべくカードを使わない。

最近では、カードの決済でポイント〇倍!という文字を目にしますが、現金で払える金額をカードで支払うことはおすすめしません。カードで小さな買い物を続けると、いくら払ったか忘れてしまうことも多いですし、500円の買い物のために、カードを使って銀行から借りる、と考えると、何か違和感ではないでしょうか?

 

カードを使う際には、現金で払う場面を想像する。

上で書いたように、私たちは、カードを使うことで、お金を払う痛みが軽減されます。しかし、支払いの方法は変わっても、払うお金は同じです。カードを使うお買い物になったら、実際に今自分が現金をおろして、支払う場面を想像してみましょう。そこで、現金を払ってでも買いたいと思ったのであれば、買うようにすることで、カードの使いすぎを防ぐことが出来ます。

 

クレジットカードは、大きな現金を持つ必要がないことに関しては便利ですが、その性質を利用して、企業はカードを使って私たちにものを購入しやすくさせようとしている点を理解しておくことが大切です。