癌と宣告されてからは頭が真っ白になった。

家族になんて言おう。悩んだ。

午前中で病院が終わるとすぐに母からのLINE。
「検査結果どうだった?」

私は実家で暮らしていたので、
「あとで言うね」とだけ返した。

午後は自宅に戻ってテレワーク。
とてもじゃないけれど仕事なんて手につかない。
家で1人泣き叫びながら、打ち合わせだけ乗り切った。
結局この日は会社関係には誰一人、病気について報告しなかった。



夕方、母親が家に帰ってきたので、
午前中、病院でもらった甲状腺癌の冊子を渡した。
「甲状腺癌だった。でも手術すれば大丈夫だって。
家族に心配させたくなくて、落ち込む素振りも見せず淡々と報告した。

母親の友達(50代女性)にも、以前甲状腺癌で甲状腺を摘出し、その後問題なく過ごしている人がいるらしい。だから大丈夫だよ、母もそう言っていた。

ちなみに紹介先の病院では2月上旬に手術が受けられるとのことだったが、家族に相談した結果、セカンドオピニオンを受けることに決めた。

大きな理由として、この病院の看護師さん、先生は本当に優しかったが(このあと最終的に合計4つの病院を受診することになるが、間違いなく1番)、手術件数が有名病院と比べて明らかに少なかった。

20代、まだウェディングドレスも着ていないので、可能な限り手術痕を残したくない…。

また、コロナ禍で勿論面会は禁止であり、入院も1-2週間程度であれば、家から遠い病院で手術を受けても変わらない。

更には先生も気が済むまでセカンドオピニオンをして問題ないと言ってくださっていたので、セカンドオピニオンを受けることにした。

選んだのは甲状腺癌手術件数が最も多くて有名な伊藤病院。私は都内在住なので、幸い伊藤病院はさほど遠くなかった。

伊藤病院で結果がひっくり返って実は癌じゃないなんて言われたらなぁ。
この時は無理なお願いをあわよくばと考え、伊藤病院へ向かった。