入院4日目。手術前日。
朝7:30に声を看護師さんに掛けられ何事かと思うと、採血だった。
寝ぼけたまま採血をする。
寝ぼけててもやはり痛い。
8:00朝食。
4日目にしてやはりこの生活にも慣れたもんだ。
食後は血圧と体温測定、聴診器で胸と腸の音を確認される。これは毎日朝食、夕食後の2回やる。
18:00夕食。
夕食後は、手術前日のため、飲み物は経口補水液のみに制限、また手術前に排便を出し切るため、下剤(座薬)を入れた。
初めての座薬。入れた瞬間からすぐに催しそうで苦しかった。注入後30分後くらいに排便するようにと看護師さんに言われたが、10分後には腹痛を感じた。
ベットで横たわったり、座ったりし、痛みは何とか数分で落ち着いた。
その後1時間経ち、トイレに駆け込んだ。
便秘気味ではないため、注入後すぐに出そうで焦った。
準備を終えた私は、ベットで明日の手術について考える。
手術前日。
それは首に傷がない最後の日。
今まで手術なんてしたことがなかった。
なんで病気になって痛い思いをしなくちゃいけないのか。
傷痕も残る。
痛い。怖い。首元が開いた服も着られなくなる。
不安で堪らなかった。数日前まで。
入院して数日が経つにつれ、私の気持ちは変化していた。
早く帰りたい。早く元の生活を送りたい。
病院の窓から見える、通勤通学する人々で溢れている駅。公園で遊ぶ子供達。ついこの間まで私も同じように歩いていたのに。
とにかく早く帰りたい。
どうしたら帰れるのか。
手術しないと帰れない。
手術しないと健康にはなれない。
手術して健康にならないと家族にも友達にも会えない。
そのことに気づいた。
手術しないと何も前には進めない。
不安だけどやるしかない。
また、そう気づいた私を更に後押しする出来事があった。
別の病気を患う患者さんが、私と同じ日に手術をするということで、気遣って話しかけてくださった。
その方の病名は詳しく聞いていないが、手術時間は10時間を超え、手術後1週間は声も出ない状態とのこと。
また何回か入院されており、甲状腺癌で手術し、その後すぐに退院していく若い女性を何人も見てきたそう。だからきっとあなたも大丈夫よ。
優しく、そう声を掛けてくれた。
重病を患い、どれほど不安の中手術をされるのだろう。そんな方が私を励ましてくれたことで、私もどうにかして手術を、病気を乗り越えなくちゃ。そう思った。
怖い。でもやるしかない。
だからやる。
どうか無事にどうか無事に終わり、健康になれますように。