「美術の窓」の9月号は「昭和100年・戦後80年 時代を照らすアート」です。

いかにも戦争画らしい古びた絵。

今の公募展でも通用しそうな、猪熊弦一郎の作品。

第一次世界大戦後、当時の戦勝国として世界にリードする自負を高めた日本。

世界は諸民族の独立機運が高まります。

民族自決が渦巻きます。

その旗頭が日本です。

一方では、世界戦略を着々と進めるアメリカがあります。

東では大英帝国に代わる覇者。

西では太平洋をまたぐ西漸運動。

それを遮るのは大日本帝国です。

「ハルノート」は大日本帝国の解体を通告します。

アメリカは、

当時80%超を輸出していた石油の日本への禁輸を決めます。

日本は存亡の賭けに出ます。

石破茂総理の出した「戦後80年談話」ですが、

戦後のアメリカ主導の戦争責任教育を受けた世代には、そうだなと思えます。

が、本当にそうなのか。

「美術の窓」ユアサエボシ氏の作品「夢」

戦後世代であっても、戦争責任の不条理を感じ取ります。

満州事変以後から切り取られたストーリーと、

欧米列強と植民地戦争からとらえた歴史観では「先の大戦」の意味は大きく異なります。

田中角栄が成し遂げた「日中国交正常化」

その年の2月には当時のアメリカ、キッシンジャー長官が訪中しています。

「日本はすぐさま核武装する」

「尖閣諸島に人民解放軍を引き寄せられるか」

日本への警戒感を植え付けます。

反日教育の始まりです。

その後の「ロッキード事件」

田中角栄失脚を狙ったのかという質問に、

「偶然だ。」

とキッシンジャーは答えています。

日本初の女性総理。

安倍元総理の「戦後レジームからの脱却」をどう引き継ぐのか注目されます。