多額の財政赤字を解消した上杉鷹山。

紅花染、米沢紬、和紙などの殖産興業を興し、新田開発に努めました。

家屋敷の生け垣に食料になる木々を植え、融雪用の池に真鯉を飼い食用とさせました。

現在でも山形では、うるい、スベリヒユ、つくし、イタドリなどの山野草は食用です。

現代の経済は負債で成り立っています。

1971年のニクソンショック以来、米ドルが盛んに刷られ、全世界に販売されています。

※これをきっかけにドルは変動相場制に移行し、1ドル360円から308円の円高となり、あわせてアメリカの輸入品に10%の課徴金が課され日本の輸出力が低下しました。

アメリカ最大の輸出品は紙切れです。

金との交換義務を放棄したドルを支えているのは「信用」

その裏付けは「軍事力」

アメリカの放漫な消費経済を支えているのは、ドルを買い支える日本です。

江戸時代の経済は、お金の循環という概念がありません。

武士に支払われるサラリーであるお米が経済の中心です。

お金は卑しむべきもの。

気高い武士は活用どころか考えもしません。

お米を増産するほどお米の価値が下がるとは思いつきません。

商業主義を取り入れた田沼意次は失脚させられています。

武士の経済学は停滞します。

一方で大阪商人はお米をお金に換え、先物取引に長け、紙切れを信用という裏付けで、売り渡すだけで多額の利益を手に入れます。

「紙切れ」は受け取る人がいればこそ「価値」が創造されます。

今や国債は証券です。借金という感覚を超えて、立派な金融資産です。

財政赤字で苦しむのは全世界の国々共通です。

株も債権も売買で利益を出します。

しかし、その利潤をさらに株や為替・外貨建て商品に回すと、モノの生産・流通・販売は停滞します。

農業から工業へ、さらに商業、究極的に金融業が経済の頂点だという経済神話の落とし穴です。

今や世界は、「信用創造」のなかで、目に見えないお金があふれかえり、「信用創造」に取り残された貧者が苦しみます。

富の偏在と分断がうまれます。

現在、

日々の生活で苦しい日本人は、実はかつてないほどの『お金』に浸かっています。

読売新聞より

幻のお金も含めて。