日中戦争当時、中国大陸北部北支に、統一された国家はありません。

戦争の呼び名も初めは支那事変であり、宣戦布告も天皇の裁可もありません。関東軍の暴走が日本帝国軍を巻き込んだかたちです。

清水書院中学校用歴史教科書

教科書では現在の中国の領域が示され、日本が中国という「国」と戦っているように示されていますが、当時は蒋介石率いる国民党軍と毛沢東率いる共産党軍との内乱状態で、北支には多数の軍閥が割拠し、それぞれが「政府」を名乗っていました。

中国という「国」はありません。

清の時代ですら、皇帝は香港にイギリス軍が攻めてきても、台湾に対する領土意識も、極東にロシアが侵略してきても、危機意識がありません。

もとより、清は満州族の国で、漢民族という意識が形成されたのは、日本が明治維新を成し遂げ、欧米からの植民地を免れた成功例が、アジアの民族主義に火をつけてからのことです。

当時の中国「シナ」では一般の女性子供にも武器を持たせ戦うことが強制されていました。

あんぱんでは、「ゲリラ」と表現されていますが、そういった人たちでさえ、日本兵に襲い掛かってきます。

朝ドラ「あんぱん」より

当時の戦争のルールでは、戦うのは兵士同志のみです。

民間人は別扱いです。それら民間人も兵士と区別なく戦わされていました。

現在でも人民解放軍に民兵組織も含まれています。

在外の中国人に、スパイ活動が義務付けられているのはそのためです。

当時広大な地域と、ゆきわたらない行政府の中で、戦争自体知らない民衆がいたのも事実です。

朝ドラでは、当時の戦争について諸説あり、また在日の韓国人や台湾・中国の人たちも見るので、あいまいな表現になっています。

しかし、無謀な戦争であったことに変わりはありません。

当時の日中戦争にも、蒋介石の背後にアメリカがあり、アメリカと旧ソ連が密約していました。

1945年2月にはヤルタ会談が開かれています。

最近、イスラエルによるイラン攻撃。

背後にアメリカ・トランプさん?

まさか、と思う事態に世界が驚きます。

紛争の連鎖がとまりません。

NHKニュースより

かたき討ちに終わりがありません。