2010年
民主党政権下で事業仕分けがキイワードになった時代、
人員整理・コストカット・価格破壊が進みました。
円高もあって、輸入品が安くなり、日本の企業はますます海外移転を計り、海外に投資します。
そのしわ寄せは、リストラと賃金カット、サービス残業。
景気対策の起爆剤となる公共工事も、入札の厳格化で企業に利益がでません。
お金のまわらなくなった日本国内。
スーパーのパートも、時間単位でシェアします。
わずかな利益を分かち合い、値引き合戦に群がります。
一人勝ちの利益に国民は厳しい目を向けます。
2006年
「儲けることは悪いことですか。」
日本放送株式会社株のインサイダー取引で、
当時村上ファンドの村上世彰氏が有罪判決を受けます。
その投資話に乗ったのが堀江貴文氏です。
その後著述家になった堀江さん。
一方村上さんはシンガポールに拠点を移し、投資に燃えています。
「会社の使命は利益を出すこと」
「つぶれる会社は社会悪」
これは、松下幸之助の言葉です。
ただ、利益優先の起業家と違うのは、「利益を還元すること」です。
誰に?
従業員に、地域に、社会に。
自分たちが働いて得た利益は、働いた自分たちが受け取る。
松下幸之助は不動産投資を厳に戒めています。
株式投資も嫌います。
が、松下幸之助の死後、松下電器は不動産部門を持ち、大阪の料亭女将尾上縫に多額の融資をします。
このナショナルリース事件は、豊田商事事件とともにバブル崩壊の象徴的な出来事として、たびたび取り上げられてきました。
儒教を宗教に数えることはありません。
倫理や哲学に含まれます。
宇宙観が加わることで、より壮大な宗教とみなされます。
『利益』を出すことと
『富の分配』
そこまで含めて考えていたからこそ、
『経営の神様』と言われる所以です。