1月7日のBS「フロンティア」はおもしろかった。

『80億年 人類繁栄の秘密』

人類はなぜ繁栄できたのか。

人類の近似種であるチンパンジーにはもう一つの系統があり、

その種はボノボ。

アフリカコンゴ盆地で誕生したこの種は、

コンゴ川に隔てられ、競争の激しい環境で育ったチンパンジーは狂暴になり、そうではない恵まれた環境で生活したボノボは穏やかな母系社会になった。

食料を奪い合うことなく、分け与えようとします。

チンパンジーは、力のあるオスのボスを中心に、他の群れとも殺しあいます。

という内容の番組です。

見終わって思ったこと。

チンパンジー社会が、今のどこかの国の人々のようです。

そして、日本でも。

弥生時代の遺跡からは、武具や武器で傷つけられたおびただしい遺骨が発見されます。

縄文遺跡から、そのような遺物が発見されたことがありません。

農耕民族よりも狩猟民族の方が意外にも穏やかであり、平和な社会だったことが伺えます。大陸からの騎馬民族は、農耕・機織り・鉄器とともに奪い合いをもたらし、明治維新後は『時計』と『競争』という概念を日本人に植え付けました。

さらに人類は、物理的な外部からの攻撃だけでなく、頭の中で敵をつくり、排除します。思想・信条・宗教・政治理念の違いなどバーチャルな世界観が人同士を敵対させます。時に人種や地位、貧富や学歴の差からも排除の根拠をつくりだします。

タイトルは『人類繁栄の秘密』ですが、『繁栄』ではなく『衰退』の原因ではないかと思います。

私には

『だから人類は衰退する』根拠に思えました。