芸工大洋画展示室の一部

課題追究の学び、

芸工大の指導の基本に感じられることです。

中山ダイスケ学長の言葉。

「『昔はこうでしたよ』ということをみなさんに教えたりしても、もう通用しないんですね。『次はこうなるんじゃないかな』ということを一緒に予測しながら失敗を恐れずに試してみる、そういった教育が大切なんじゃないかと」

芸工大のカリキュラムは課題設定、仮説、その追究の仕方を学びます。

そのために、ことばが重要視されます。

ただ漠然とこうなんじゃないかではなく、文章として表現され、他者に伝達されます。

そのフィールドワークが山形です。

地域の伝統・文化・産業を地域の人々の中に入り込んで自分で追究する。

作品制作が目的ではなく、作品に至る過程を学ぶことで、どんな時代や社会になっても生き抜ける力を育てようという熱意が伝わってきます。

おりしも今日は新潟大学教員養成課程美術科の卒業制作・論文発表がありました。

新潟駅の新潟大学キャンパス『ときめいと』の一室の展示ですが、いるのは受付の学生2名だけです。

制作が主体的にできる環境創造学科が廃止されたこともあり、作品数点と論文のパネル展示3点のみです。

昨日までは、長岡造形大学の卒業制作展。

こちらは市立のデザイン中心の美大です。

芸工大よりも小ぶりな感じの展示ながら、産官学連携の様子がうかがえ、それなりの賑わいです。

大学受験時の高校生の学力偏差値は新潟大学の方が高いのですが、4年たつとその差は歴然としています。

小中高そして大学さらに社会人へとどうつなげていくのか?

美術教師の存在はいかに?

中高での美術教師は講師へのシフトが進んでいます。

美術教育は学校運営者の温度差がありますね。