ほんとにゆっくりと秋が深まりますね。

最上川はくねくね曲がりながら、谷あいを流れていきます。

最上川と月山が、いい感じで画面におさまる場所は、結構少ないです。

尾花沢市毒沢のほとりから眺める景色。

向かい右手の地名は白鷺で、字面が美しいのですが、

こちら側は毒沢。

この風景を描いて、題名をつける絵描きさんは、あえて『白鷺』を使います。

白鷺からは山の陰になり、月山は見えません。

白鷺が見える月山ということかな。

月山のすそ野に、ところどころ見えるクレーターは、それぞれ噴火口の痕です。

画面、右側の稜線の向こうは、すぐに巨大な崖になり、荘内地方に向かって大きなスロープになっています。

山体崩壊の痕跡です。

私の眼は画家というより、地誌図ですね。

ターナーも高橋由一も、本来の仕事は地誌図です。