私の両親の時代は高度経済成長期。

大量にものをつくった時代ですが、国民の収入も上がった時期です。

そして、お金も使った時代です。

新しい流行をつくり、取り入れ、商品化し、販売する。

国民の購買意欲も高まります。

事業者は買ってくれれば今度は相手方から買う。

これが常識です。

こうして経済は回ります。

安売り、廉価販売、無料は一見良心的ですが、実は長期的には経済を破壊します。

安く仕入れるには業者から値切らなければなりません。

生産者に利益が出ず、問屋は儲かりません。

さらに、

コストダウンのために従業員を減らします。

すると、少ない従業員は過重労働になり、賃金が抑えられ、ノルマ達成のためにサービス残業が常態化します。

安いものが重宝される世の中。

食品など人工物や粗悪品、残留農薬、遺伝子組み換えなど危険な商品が蔓延します。

働いても見返りもなくむしろ貧しくなります。

価格破壊は生活破壊です。

中学校公民教科書より

製品については払うものは払う。

労働に対してはもらうものはもらう。

消費者がお金を払うことで賃金が成り立っています。

安物買いは巡り巡って収入の減少です。

「激安」「無料」は必ずしも良心的とは言えません。

「利益を上げること」を説いた松下幸之助さん。

それは企業の社会的責任であるとも述べました。