あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては
良い年となられますよう
心よりお祈り申し上げます。
出羽富士と言えば鳥海山ですが
遠景・中景・近景のバランスが取れた場所が見つかりません。
これは描き手の拙い私の技量の問題で、
今年は秋田県側も含めて
お気に入りの場所を見つけたいと思います。
雪を頂いた月山は
神々しく美しい山ですが、
いたるところ火口や崩落の跡が無数に見られます。
雪解けの5・6月ごろは
美しい模様になります。
しかし、
これを描くのは一苦労です。
山肌の青色で模様を描くと
均一な大気感が失われます。
私は、ホワイトをぺトロールで薄く溶いて
模様跡のあたりをつけ、
ぺトロールのみ面相筆に含めて
溶かしながら形を整えます。
雪渓の形が決まったら
順次白を厚くし、固まったら
若干赤みがかった水色でグレイズし
大気をなじませます。
鳥海山の残雪も同様です。
「油彩はこれが本来の描き方」
というものはなく、
自分なりに工夫できる柔軟性のある画材です。