「油絵はキャンバスに描くもの」それはその通りですが、繊維産業の盛んなネーデルランドにおいて布に描かれるようになってからのことです。
油彩画当初描かれた素材は板です。滑らかな板面に油彩を重ねてゆくと、油彩独特の輝きが増します。さらに画面の堅牢さも加わり、壁画に負けないくらいの耐久性が発揮されます。
完全に固まると焼き物のような堅牢さを持つ油彩画は、本来波打たない板面の方が長持ちするのは言うまでもありません。
描く前に、板面をサンドペーパーでみがき、
ジェッソで地塗りを十分に行います。