室町・桃山時代(1470~1590年頃)の古正阿弥の茄子透し鐔です。茄子を左右にずらして透しています。粒状及び塊状鉄骨が耳等の随所に見られます。

 正阿弥派は室町幕府の足利義政の側近・阿弥衆に由来するといいます。 室町・桃山時代に京都で製作された正阿弥派鐔を古正阿弥と呼称しています。なお、古正阿弥は全て無銘です。

 正阿弥派は江戸中期に入り、京都を中心に伊予・阿波・会津・秋田・庄内などに広まり、それぞれ伊予正阿弥、会津正阿弥、秋田正阿弥などと呼ばれました。

 「透鐔  武士道の美」(笹野大行著 日貿出版社刊)70頁に同図柄の古正阿弥鐔(室町中期)が掲載されています。

   鉄地丸形中凹・角耳小肉 槌目地 茄子透し 耳に鉄骨あり 古正阿弥鐔

   78.0㎜×78.5㎜ 厚さ5㎜ 重さ70g

  

 

   

 

※ 鉄骨とは、よく鍛えられた自鉄の平地や耳肉には変化がつきます。この変化の著しいものを鉄骨といい、鐔収集家に喜ばれています。鍛え目に添って筋状に出たものを線状鉄骨、粒状のものを粒状鉄骨、粒の大きめのものを塊状鉄骨と呼びます。金山鐔や山吉兵鐔など尾張系の鐔に多く見られます。