元旦に「富士山」のブログをあげましたが、今回は本年初めての骨董ブログです。富士山頂に積もる白雪を思わせる白磁の皿です。
万治・寛文期(1660年代)から延宝期(1670年初頭)に至る古九谷様式の作品です。口縁を輪花にとり、その縁に添っていくつかの如意頭形窓絵を陽刻で廻らせています。窓絵の中には松・竹・梅及び鶴・亀文が描かれています。
この皿を柿右衞門様式時代の「濁手(乳白手)」と呼ぶ人がいますが、それは間違いです。この白磁は一見濁手に見えますが、濁手の前段(一昔前)の皿で濁手とはいいません。古美術商の中にも間違って柿右衞門の白磁として販売している人がいます。
柴田コレクション総目録No.0825(寛文期 1665~1670)に同類品が掲載されています。
口径21.2㎝×高3.1㎝×高台径13.1㎝
下の写真は柿右衞門様式の名品「色絵草花鶴文輪花皿」(1670~80年代)の模倣品です。本物は12角の輪花皿です。絵柄は本物とほぼ一緒ですが、素地(皿自体)は前掲の皿を使用しており、そこに本物とそっくりの色絵を描き込んでいます。
これは偽物として作られたものではありませんが、幕末から明治・大正期にかけて石川県内(加賀藩)において殖産興業として海外輸出を意識して作られたものです。したがって、素地は本物(伊万里焼)、色絵は後絵(柿右衞門写し)で、現在の評価で言えば半真半贋(偽物)ということになります。
時代の仕服に入っていて箱も良し、伊万里焼を始めたばかりの頃、数10万円を出して購入した苦い思い出のある皿です。伊万里研究会の勉強の品として手元に置いています。



