今回は私の所蔵する「火縄銃」を紹介します。火縄銃はブロ友さんの宮城県丸森町のtoudou455さんが専門ですが、銃は郷土銃で私の居住地である「鍛惣巻張 駿陽住石田勘藏藤原之重作 花押」と銘が切られています。

 この銃は、今年5月1日に開館した「名古屋刀剣博物館}(刀剣ワールド)が所蔵する桜田門外の変で暗殺された彦根藩13代藩主で幕府大老井伊直弼が所持していた銃の姉妹銃だと考えられます。

 刀剣博物館所蔵の銃身には「鍛惣二重巻張 駿陽住御鉄砲師  石田勘藏藤原之重作」との銘が入れられていて、さらに銃身には銀象嵌で「彦根城 井伊掃部頭」と所持者名が入れられているそうです。(詳しくは刀剣ワールドホームページに掲載されています) 

 上が私の所蔵する火縄銃、下が名古屋刀剣博物館所蔵です。

 

 左下が所蔵銃、右下が刀剣博物館蔵です。銃床・銃身の象嵌を見てください。

     

              

   

 

   

  

  下写真3枚は私の所蔵銃の火縄口及び銃身に刻まれた銘です。

                     

※ 石田勘藏の来歴等詳細は不明ですが、江戸後期に府中宿横内町に居住した鉄砲師の一人であるといいます。子孫は現在も静岡市内に居住しており、この火縄銃も知人が石田家子孫から譲り受けたものです。駿河国府中(駿府)には江戸後期、石田勘藏藤原之重のほか、長谷川五郎右衛門藤原貞政、原嘉左衛門藤原直清、嶋田源義次、国友某などの数人の鉄砲師がいたといわれます。