学校に行かなくなり数ヶ月。


私はもう自主退学しようと思っていた。
でも父から高校は卒業して欲しいと言われ続けた。


何度か先生に呼ばれ、
状況を聞き出されたり説得もされた。


姉からも説得され、
父の願いを聞いて欲しいと。


説得を受け、
私は通信制の高校に編入することに決めた。


事情を説明する為にまた高校へ行った。
退学する意向を示していたときはひたすら説得をされ続けていたのに、


「編入します。」
と言った時、
一瞬で笑顔になり
「そうかそうか、編入するんか。
じゃあ手続きしないとな。」

と。
今まで退学を止められていたのは何だったんだろうと思ったが。 



後で知ったが、
私の通っていた高校は県立高校で、退学生の人数が多いと学校にとってマイナスになるらしい。



すでに私の学年では何人か自主退学した子がいたので、必死に止められていたんだろう。


なーんか。
未来がどうとか。
勉強がとか。
仲間が。



とか色んなこと言われたけど、
結局そんなこと関係なかったと分かったら、またまた大人の汚い部分を見たなと思った。



手続きをする為に父が高校に向かってくれた背中を姉と見ていた。



「悲しそうな背中やな」
姉は言っていた。




そうして無事編入できた。

私服で髪型自由。
高校なのに喫煙所がある。
校則とかは無かったと思う。


自由な感じが心地よかった。


友達も出来、何のことなく楽しく通えた。



ただ、この学費でさえ私がバイトをして払っていた。