昔から喧嘩が多かった父と母。
母はあまり社交的ではなく友達も限られた人しかいないようだった。
小さい頃から父っこだった私は、
どこに行くにも父と一緒。
小学校の休日はほとんど一緒にお出かけしていた。
母はあまり話すタイプではなく、
父はよく話す。
そんなお話好きな父の話を聞くのが好きだった。
話の内容はあんまり覚えていないけど、
歴史の話をよくしていたと思う。
だからと言って母を嫌いとかはなく、
凄く好きだった。
母は感情表現があまり上手くなく、
子供ながらに甘えにくかったのかもしれない。
子供の頃に
母が感情表現がうまくないことを知っていたらもっと違っていたかもしれない。
小学生のとき子供会で行事に出掛けた日。
先導していた母は、
グズった子と手をつなぎながら歩いていた。
私はやきもちをやき、
お母さんと手を繋ぐのは私だと。
母は困っていたけど、
その子と私の手を繋いで歩いた。
お母さん大好きだったんだな。
何故行ったのか分からないけど、
二人きりで映画に行ったあの日は特別だった。
キャスパー。
面白かったね。
初めて二人っきりで梅田に行ったのかな。
駅ビルの風景が記憶に残ってる。
駅ビルに昔は映画館なんてあったかな。
思い出すだけで幸せな気持ちになるよ。
2人のお出かけがこんなにも特別に記憶に残るのは、離婚したことは関係ないかもね。
私もいずれ、
この子を連れて2人きりで映画に行こうかな。