「奴は母親も、お腹の子も殺す。奴は悪魔の子だ。ブーゲンハーゲンに会え・・・。」 | hiroチャンのブログ

「奴は母親も、お腹の子も殺す。奴は悪魔の子だ。ブーゲンハーゲンに会え・・・。」


1971年

【ダミアン・ソーン】
6月6日午前6時に誕生し、頭に「666」のアザを持つ悪魔の子。




1976年製作の映画『オーメン』の主人公。




1978年製作の映画『オーメン2/ダミアン』で13歳。




1981年製作の映画『オーメン/最後の闘争』三部作最終章ではすでに32歳という設定。




オーメン
The Omen
監督 リチャード・ドナー
脚本 デヴィッド・セルツァー
製作 ハーヴェイ・バーンハード
製作総指揮 メイス・ニューフェルド
出演者 グレゴリー・ペック
リー・レミック

『オーメン』(The Omen)は、1976年に製作されたアメリカ合衆国の映画作品。6月6日午前6時に誕生し、頭に「666」のアザを持つ悪魔の子ダミアンを巡る物語。

題名の“omen”は一般的な英語で前兆のこと。

『オーメン2/ダミアン』(1978年)、『オーメン/最後の闘争』(1981年)、『オーメン4』(1991年)とシリーズ化され、1976年版をリメイクした同名映画『オーメン』(2006年)も製作された。2016年にはテレビシリーズ化された『Damien』。2024年には第1作の前日譚を描く『オーメン:ザ・ファースト』が公開。 


《あらすじ》
6月6日午前6時、アメリカ人外交官であるロバート・ソーンはローマの産院にて、死産した我が子の代わりに、同時刻に誕生した孤児である男子を妻のキャサリンにも秘密で養子として引き取り、ダミアンと名付ける。
ほどなくして駐英大使に任命され、その後も公私共に順風満帆な生活を送るロバート。
しかし、ダミアン5歳の誕生日の日、乳母が「あなたのためよ」と叫んで、首つり自殺をする。ロバートは大使館で記者が群がる中、フォトグラファーのジェニングスとぶつかり、カメラを壊してしまう。弁償を申し出るが、ジェニングスは「いいえ、貸しにしておきます」と断る。さらに大使館にローマからやって来たブレナン神父が「奴はあなたの全てを奪う」と意味深な助言を放ち、「ご子息の出産に立ち会った。あれの母親を見た」と告げる。息子を入れ替えた事に対する脅迫だと感じたロバートは神父を追い返す。その後、死んだ乳母の代わりに斡旋所から派遣されたと自称する新しい乳母がやって来る。乳母はダミアンに「そなたを守りに来た」と微笑む。
再びブレナン神父が来て「奴は母親も、お腹の子も殺す。奴は悪魔の子だ。ブーゲンハーゲンに会え」と告げるが、ロバートは全く聞く耳ももたなかった。直後、神父は雷に打たれた教会の塔に串刺しにされて死んだ。さらにキャサリンがダミアンの三輪車に衝突し、階下に転落し流産してしまう。
悲しみにくれるロバートの元にジェニングスから連絡が入る。彼のアパートへ出向くと、死んだ乳母と神父の生前の写真には予兆が写っていたと聞かされる。さらに神父の部屋で「5年前の6月6日に彗星の形が2000年前のベツレヘムと同じ形になった」という記事を見つける。ロバートは「本当の息子は死んだ。今の子は誰の子かもわからない」と告白する。協力を申し出るジェニングスだが、ロバートは「これは私の問題だ」と断る。しかしジェニングスは「私の問題でもある」と言い、自身を写した写真を見せる。そこには首に亀裂のような影が写っていた。
2人はダミアンの出生の謎を暴くため、ローマの産院へ向かうが、当時の建物は記録室からの火事で焼け落ちていた。なんとか当時、ダミアンを世話した神父にたどり着き、出生の秘密を問いただす。神父はわずかに動く手でチェルベットと書いた。そこは古い墓地であった。
2人は墓地へ向かい、そこで6月6日に死んだ者の2つの墓があった。母親の墓を開けると、そこには白骨化した山犬の死骸が横たわっていた。ロバートは息子の墓も開けると、頭部に穴の開いた赤子の亡骸が横たわっていた。自分の息子が殺されたと知ったロバートは、入院中のキャサリンにロンドンを離れるように言う。しかし、キャサリンは直後に乳母に突き落とされて死んだ。
ロバートはブーゲンハーゲンに会い、悪魔の子を殺す方法と短剣を受け取る。悪魔の確認方法は「体のどこかに666のあざがある。見当たらない時は髪を切って頭部を確認せよ」と告げられる。しかしロバートは躊躇し、短剣を投げ捨てるが、それを拾おうとしたジェニングスにガラスを積んだトラックが後退してきて、首を飛ばされてしまった。ロバートの迷いは消え、短剣をロンドンへ持ち帰った。ダミアンの髪を切り、頭部に666のあざを発見する。
すると突然、乳母がロバートを殺そうと襲いかかるが、アイスピックで刺し殺す。ロバートはダミアンを連れ、教会へ車を走らせた。祭壇でダミアンを刺し殺そうとするが、追跡してきた警官に射殺される。ソーン夫妻の葬儀にて、大統領に引き取られたダミアンが墓前で微笑む・・・。

《キャスト》
役名/俳優
ロバート・ソーン/グレゴリー・ペック
ダミアン・ソーン/ハーヴェイ・スペンサー・スティーヴンス
キャサリン・ソーン/リー・レミック
ジェニングス/デビッド・ワーナー
ベイロック夫人/ビリー・ホワイトロー
ブーゲンハーゲン/レオ・マッカーン
ブレナン神父/パトリック・トラウトン
スピレット神父/マーティン・ベンソン
監督:リチャード・ドナー
製作:ハーヴェイ・バーンハード
脚本:デヴィッド・セルツァー
製作総指揮:メイス・ニューフェルド

《作品解説》

オリジナルのシナリオが原作で、低予算でもアイディアで面白くできる内容を意図していた。映画の後からシナリオを基にした小説化は、アメリカで263万部のベストセラーとなった。20世紀フォックスのアラン・ラッド・ジュニア社長から、続編を作れるようにラストシーンを変更するよう進言され、既に撮影し終わっていたが、撮影しなおす追加の予算を出すとまで言われたので従ったと、製作者はDVDのコメンタリで述べている。公開後は大ヒット作品となり、三部作としてシリーズ化することを前提に、続編も製作された。 

第4作「オーメン4」は、日本では劇場公開されたが、元々はテレビドラマとして製作された作品である。「オーメン4」は小説としても出版されており、映像版と比べ、前作の道理にかなったストーリーとなっている。



ロンドン撮影中、グレゴリー・ペックがいつも食事していた店がIRAの爆弾事件に見舞われた。ペックと夫人はその日、たまたま店に行かなかったがために辛くも難を逃れた。
同じくリチャード・ドナーが宿泊していたホテルもIRAに爆破されたが、ドナーは無事だった。
動物園のロケをした当日、飼育係がライオンに食い殺された。撮影中、他にも不吉な出来事が頻発し、タブロイド紙を騒がせた。

2006年には第一作のリメイク版が公開された。
ダミアンの名前は当初の脚本では「ダムリン」だったが、脚本家デヴィッド・セルツァーの妻の提案によって改変された。

ラストシーンでのダミアンの不気味な微笑みは、本来はNG相当だった。ドナーは「絶対に笑うな」と演出したが、ハーヴェイ・スペンサー・スティーヴンスは笑ってしまった。しかし、これが予想外に出来がよく採用された。

「666」は新約聖書のヨハネの黙示録において“獣の数字”とされる。

シリーズ作品
『オーメン』(The Omen、1976年)
『オーメン2/ダミアン』(Damien: Omen II、1978年)
『オーメン/最後の闘争』(Omen III: The Final Conflict、1981年)
『オーメン4』(Omen IV: The Awakening、1991年)
リメイク版『オーメン』(The Omen、2006年)(R-15指定)
テレビシリーズ『オーメン』(Damien、2016年)。

『オーメン:ザ・ファースト』(The First Omen、2024 年)第1作の前日譚を描く。 




.