Close In Weapon System. | hiroチャンのブログ

Close In Weapon System.

Close In Weapon System.

1996年6月4日、環太平洋合同演習(「リムパック」RIMPAC)における海上自衛隊の派遣部隊護衛艦「ゆうぎり」が空中標的射撃訓練中、ファランクスCIWS(20mm機関砲)により標的曳航機の米海軍A-6イントルーダー艦上攻撃機を誤って撃墜。航空機の乗員は脱出し救助された。



【ゆうぎり】
建造所:住友重機械追浜造船所浦賀工場
運用者:海上自衛隊
発注:1984年
起工:1986年2月25日
進水:1987年9月21日
就役:1989年2月28日
基準排水量:3,500 トン
満載排水量:4,900 トン
全長:137m
全幅:14.6m
深さ:8.8m
吃水:4.4m
機関:COGAG方式
主機:川崎ロールス・ロイス オリンパスSM1Aガスタービン×4基
出力:54,000PS
推進器:スクリュープロペラ×2軸
最大速力:30ノット
乗員:220名
兵装:62口径76mm単装速射砲×1門
Mk.15高性能20mm機関砲(CIWS)×2基
ハープーンSSM 4連装発射筒×2基
GMLS-3型A シースパロー短SAM 8連装発射機×1基
74式アスロック 8連装発射機×1基
68式3連装短魚雷発射管×2基
搭載機:HSS-2B/SH-60Jヘリコプター×1機
C4ISTAR OYQ-7B-1 戦術情報処理装置
OYQ-101 ASWDS
SFCS-6C 水中攻撃指揮装置
レーダー OPS-14C 対空
OPS-28C 水上
OPS-20 航海用
81式射撃指揮装置2型-22A/2型-12E
ソナー OQS-4A
OQR-1 曳航式
電子戦・対抗手段 NOLR-8 ESM
OLT-3C ECM
Mk.137 デコイ発射機 × 2基
その他 AN/SLQ-25 曳航式デコイ

ゆうぎり(ローマ字:JS Yugiri, DD-153)は、海上自衛隊の護衛艦。あさぎり型護衛艦の3番艦。艦名は「夕方に立つ霧」(夕霧)に由来し、旧海軍の東雲型駆逐艦「夕霧」、吹雪型駆逐艦「夕霧」に続いて日本の艦艇としては3代目。

【ファランクス(Phalanx)】
アメリカ合衆国のレイセオン・システムズ社製、艦艇用近接防御火器システム(CIWS)であり、Mk.15の名称が付けられている。6砲身のゼネラル・エレクトリック社製20mm ガトリング砲M61A1(バルカン砲)を用い、捜索・追跡レーダーと火器管制システムを一体化した完全自動の防空システムである。対艦ミサイルからの防御を主目的とする。
名称は、古代ギリシアで用いられた重装歩兵の密集陣形「ファランクス」に由来する。



【高性能20mm機関砲 CIWS】
操縦方式:全自動システム
重量:約6t
発射速度:3,000~4,500発/分
最大射程:約4,500m
初速:約1,100m/秒
製作:米国レイセオン社

CIWSとはClose In Weapon System.の頭文字をとったもので、日本ではシウス、シーウスなどとも呼ばれる。対艦ミサイルが主軸となる現代水上艦艇における最終的な個艦防御システムの総称。
有名なところでは英国海軍が採用している「ゴールキーパー」などもCIWSである。海上自衛隊では米国レイセオン社が開発した米軍制式兵器である「Mk.15」、通称「ファランクス」をCIWSとして採用。
76口径のこの機関砲は対ミサイル最終防御システムであり、捜索、探知、追尾、評価、発射等を自動的に実行する。が、射撃エリア内で動くものはなんでも自動的に追尾・攻撃してしまうので、普段は誤射を防ぐためマニュアルで操作する。構造としては捜索レーダーと追随レーダーを収めた白い円筒状のレドームの下に6本の銃身を束ねた機関砲、その下にドラム式の弾倉があり、これらが1セットで砲架にマウントされている。使用する砲弾の弾芯はタングステンが使用される。
目標破壊までは、以下の手順で行われる。システムが起動し、目標が射程内に入ると、20mm バルカン砲を発射する。発射した20mm弾の弾道をレーダーで追尾、目標とのズレを計測する。そのデータに従い、砲身の向きを変更し、砲弾を発射する。目標が破壊されるまでこの動作を繰り返し行い、目標が破壊されると、次目標の索敵を行う。これらは全自動で行われる。この制御手順は自動機器の基本的な制御手順の一つであるクローズド・ループ制御(またはフィードバック制御)を応用したものである。


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