Lawrence of Arabia | hiroチャンのブログ

Lawrence of Arabia


【ロバート・ボルト】

ロバート・ボルト、CBE(英: Robert Oxton Bolt, CBE、1924年8月15日 - 1995年2月21日)
イギリスの劇作家、脚本家。『アラビアのロレンス』などの映画脚本で主に知られる。

《来歴》
マンチェスターの小さな商店主の家に生まれ、マンチェスター・グラマースクール、マンチェスター大学で学んだ。1943年-1946年の間イギリス空軍で兵役に就き、のち同大学に戻り、さらにエクセター大学で学んだ。
1952年-1958年の間、Millfield Schoolで英語と歴史の教鞭をとり、その巧みな授業で名物教師となった。この頃、教員として働くかたわらでラジオドラマを執筆し、さらに舞台エージェント Peggy Ramsayの勧めで舞台演劇の劇作を始めた。
1957年の舞台演劇『花咲くチェリー』で一躍イギリス中の注目を浴びた。
1960年代から1970年代にかけ、映画および舞台演劇の脚本を相次いで手がけ、そのいくつかで著名な賞を受けた。

1979年に脳卒中の発作から右半身不随となり、その後はリハビリに励みつつ、左手で電動ワードプロセッサを動かし執筆を続けた。
1995年、ハンプシャーにて没した。

女優のサラ・マイルズとは2度結婚している。(1967年-1975年、1988年-1995年)

《受賞歴》
アカデミー脚色賞 - 『ドクトル・ジバゴ』(1965年)、『わが命つきるとも』(1966年)
英国アカデミー賞 "Best British Screenplay" (en) - 『アラビアのロレンス』(1962年)、『わが命つきるとも』(1966年)
大英帝国勲章(1972年)

《作品》
ボルトの(特に初期の)作品は、前衛的な演劇が流行していた1950年代後半において、伝統的・写実的な手法をとり、それを成功させたことに特徴づけられる。彼の演劇は、人物間の相克とそれによって紡ぎ出される起承転結を明確に描き、自然主義的である。観客に解釈を押し付けるのでなく、自ずと解釈を促すテクニックに彼は長けており、それゆえに彼の作品は広く支持された。

脳卒中に罹る前のボルトは雄弁家であり、作品にもその反映が見られる。彼が描く歴史的な情景描写は臨場感に溢れており、登場人物の台詞は平明かつ含蓄に富む。

《演劇》(以下、年は上演年)
The Critic and the Heart (1957)

The Flowering Cherry (1957) - 邦題『花咲くチェリー』。社会から落伍し、かなわぬ昔日の夢にとりつかれた中年保険セールスマンを写実的に描き、出世作となった。

The Tiger and the Horse (1960)

A Man for All Seasons (1960) - 邦題『すべての季節の男』。主人公のトマス・モア像、ブレヒトを思わせる演劇手法が評判を呼んだ。ボルトの作品中、最もよく知られたものの一つである。

Gentle Jack (1963)

The Thwarting of Baron Bolligrew (1965) - 邦題『ボリグルー男爵の裏をかく』。子供向けに書かれた劇。

Vivat! Vivat Regina! (1970) - 邦題『女王万歳』。エリザベス1世とスコットランド女王メアリの確執を描いた歴史劇。

State of Revolution (1977) - ウラジーミル・レーニンを主人公とし、さらにその死後レフ・トロツキーがロシアを去った経緯を描いた。ボルトの作品中、最も野心的な傑作と考える者も多い。

《映画》
Lawrence of Arabia (1962) - 邦題『アラビアのロレンス』

Doctor Zhivago (1965) - 邦題『ドクトル・ジバゴ』。

A Man for All Seasons (1966) - 邦題『わが命つきるとも』。ボルト自らが『すべての季節の男』を脚色し、高い評価を得た。1988年にはアメリカでテレビドラマとしてリメイクされた。

Ryan's Daughter (1970) - 邦題『ライアンの娘』。

The Mission (1986) - 邦題『ミッション』。

《和訳書》
ロバート・ボルト『花咲くチェリー - ロバート・ボルト戯曲集』木村光一(訳)、小田島雄志(訳)、劇書房、1981年(日本語)。 - 『すべての季節の男』も収録。

ロバート・ボルト『ミッション』森村裕(訳)、ヘラルド・エンタープライズ、1987年(日本語)。


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