日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー)/イザベラ バード
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先日読んだ『イザベラ・バード 極東の旅』と、もちろん同じ英国人女性の著者によるものです。
  
そして、その極東の旅(主に中国・朝鮮 1894~5年)よりも前に、日本を旅した旅行記です。


    
1878年に、彼女はアメリカ・上海経由で横浜に到着。
  
東京、日光を経て、東北・北海道を旅した様子が描かれています。
 
日光から会津若松の近くをとおり、新潟へ。
  
新潟から山形へ入り、新庄、横手、大館、青森へ。
まさに、本州のど真ん中を北上。
    
青森から函館に渡り、室蘭、苫小牧、
また、有珠山方面へ。
函館にもどり、船で横浜へ帰着。
 
  
   
彼女の日本に対するの印象は・・・
 
☆ とても子供をかわいがり、大事にする
  
☆ 外国婦人が旅をしても侮辱されたり危険に遭うことがない
  
☆ プライベートがない
  
☆ 蚤などの虫がいなければ、宿もなかなかよい
 (ほとんどの宿は蚤だらけ)
  
  
本州の農民や、アイヌの人の暮らしぶりも詳しく書かれており、
『坂の上の雲』で語られていた、
「この時代は貧しかった」の意味がよくわかりました。
  
ドラマ「おしん」は、もう少し後の時代だったと思うのですが
貧しさは変わっていなかったのだと思いますね。
そういえば「大根めし」のような食事も書かれていました。
 
  
あと、初めて知ったのが「地震戸」という呼び方。
雨戸に小さな出口がついているもの。
昔の家屋の雨戸についているのを見たことがあるような・・・
その名の通り、地震で雨戸が開かず出入りできなくなった時のための
ものだそうです。あの時代に、このような対策が施されていたのですね。
  
   
この時代のこの地方の人々が忍耐強く、誠実であることが
わかります。

    
厳しい自然環境に住む東北地方の人々の特性なのでしょう。
  

今回の震災報道とこの本で、それをより強く感じました。