🏰 ミール城 — ベラルーシの誇りと記憶の砦
インターネットからの城の写真です。
今日は、時間から切り取られたような場所「ミール城」について紹介したいと思います。
ベラルーシの小さな村「ミール」にあるこの城は、その重厚な姿とは裏腹に、驚くほど静かで落ち着いた雰囲気を持っています。観光地というより、時代の証人としてそこに佇んでいるのです。
この城の建設は15世紀末に始まりました。当時のリトアニア大公国に仕えていた貴族ユーリ・イリニチの指導のもと建てられたと考えられています。最初は純粋なゴシック様式で、厚い壁や見張り塔が印象的でした。
その後、16世紀に名家ラジヴィウ家の手に渡り、建築スタイルが変わり始めました。ルネサンスの要素が加わり、装飾が施され、広々としたホールや庭園も整備されました。
時が経ち、城は何度も所有者を変え、戦争によって破壊され、修復される歴史を繰り返しました。19世紀にはスヴィヤトポルク=ミルスキー家が修復に取り組み、礼拝堂や家族用の霊廟も設けられました。
💔 第二次世界大戦中、この城は悲しい歴史の舞台にもなりました。
1941年、ナチス占領下で、城とその周辺にユダヤ人のゲットーが設けられ、多くの人々がここに収容され、やがて命を奪われました。
栄光だけでなく、深い悲しみをもこの城は記憶しているのです。
戦後は兵舎として、そして寄宿学校として使われていましたが、1980年代になってようやく本格的な修復作業が始まりました。現在はユネスコの世界遺産にも登録され、展示会やフェスティバルなどが開催される文化施設としても知られています。
しかし、ミール城が本当に魅力的なのは、その静けさと「時の流れを感じられる」空気だと思います。目を閉じれば、兵士たちの足音や、塔から遠くを見つめる人々の気配が聞こえてくるようです。
もしベラルーシに来ることがあれば、ぜひミール城を訪れてみてください。ただの観光スポットではなく、この土地の「魂の一部」なのです。
