五郎ちゃん物語。第170話

16年前、S 君という若者が五郎ちゃんに言いました。

「五郎さん、ちょっと、私と一緒にあるセミナーに行っててみませんか?
会費は、無料です。」

「分かった行ってみよう。」

と、アーバンポートホテルの会議室に案内されました。

それは、成功哲学の説明でした。

成功哲学とは、昔、鉄鋼王と呼ばれた、カーネギーという人がいました。

そして、彼は、人生で成功をするある宇宙の法則を発見したのです。

彼は、その宇宙の法則を証明するためにあることをしました。

それは、これからカーネギーが必ずや成功するという世界の若者を一生をかけて、追跡調査してもらうことでした。

ある時、カーネギーは、ナポレオン・ヒル、という若者に、

「これから、20年間をかけて私の作った名簿の人を調査していってくれませんか?
その代り、その調査費用は一切出ません。ボランティアです。」

と言いました。

その時、ナポレオン・ヒルは、29秒で。

「YES」

と答えたのです。

カーネギーは、

「あなたが、回答に、1分以上費やしたら、私は諦めるつもりでした。有難う。」

と言って、その時点では、まったく成功していない世界の若者たち、500人以上の名簿を手渡しましたした。

その後、そのすべての人が成功を収めるまでのプロセスを、ナポレオン・ヒルは調査し続けたのです。

その50人の人たち中には、

ヘンリーフォード。トーマス・A・エジソン。グラハム・ベル。コダックの、ジョージ・イースト。
キング・ジレット。ロック・フェラー。ルーズベルト。など、507人にも及びました。

そして、ナポレオン・ヒルも大富豪に成りました。

セミナーの後半に、主催者から話がありました。

「このナポレオン・ヒル博士の20年間の調査結果によると、成功する秘訣の第一は、

<思考は、現実化する。>ということです。」

と、いう話で終わりました。

セミナー終了後、私の友人 S 君と、東京から来たその主催者の人と喫茶室でお茶を飲みました。

そして、その主催者の人が五郎ちゃんに聞きました。

「五郎さん、いかがでしたか? 少しは、理解できましたか?」

と、聞かれました。五郎ちゃんは、

「はい、全て理解できましたよ。」

と、答えました。

「本当ですか、すごいですね~。私は、全国を回っていますが、このことをこんな短時間のセミナーで理解された方は、初めてです。」

「あっ、そうですか。」

「はい」

「私は、いつも人生は、考え方次第だと思っています。やり続ければ、必ず成功に辿り続けると信じていますから?」

「その通りです。」

「成功しないという事は、そのことを辞めて止めてしまうからだと思っています。
<思考は、現実化する。>その通りだと思います。」

「五郎さん、凄いです。今日は、お会いできて嬉しいです。」

と言って別れました。

そのころ、女房は、「すずめのお宿」という日替わり定食屋をしていました。

五郎ちゃんの事務所は、「すずめのお宿」の敷地内に間借りしてプレハブの事務所を作っていました。

定食をたべたお客さんが、必ずゴロー有限会社の事務所に立ち寄り、食後のコーヒータイムです。

「五郎さん、今度は、何やってるんですか?」

いつも、五郎さんのやることに興味を持っていました。

「はい、今度は、1ヶ月間で、100万円ゲット作戦です。」

「何ですか?それは?」

「はい、今、このホワイトボードに縦軸に日にち、横軸に20個の枠が書いてあります。」

「ふーん?」

「今から、このボードに数字を入れますので見ていてください。」

「・・・・?」

「よろしいですか。月末の31日に100万円、30日に50万円、29日25万円、28日に12万5千円、27日に6万3千円、
26日に3万2千円、25日に1万6千円、24日に8千円、23日に4千円、22日に2千円、21日に1千円、
20日に5百円、19日に250円、18日に125円、17日に65円、16日に40円、15日に20円、14日に10円
と書きます。」

「ふ~ん、それは、何なの。」

「はい、これは、成功哲学の法則の実証実験です。」

「実証実験?」

「はい、ここに、五郎ちゃんの0円の貯金通帳があります。」

「それで、これから向う1か月間で、通帳の残高を、今、ホワイトボードに書いた通りの金額にして見せます。」

「本当?」

「はい、大丈夫です。人生は、思った通りになるように出来ていますから。」

「なんでそんな事するの?」

「簡単です、五郎ちゃんが、今月末に100万円借金を支払わないといけないからです。」

「なるほど、分かった。じゃ、毎日、五郎ちゃんの通帳を、検証してあげるわ。頑張って。」

という事になりました。

さてさて、五郎ちゃん、如何にして、100万円が入ってくるのでしょう。・・・・

つづく。