近年、日本では音楽活動している人たちをアーティストと呼んでいる。
その語句を日本語に訳せば、芸術家だ。
芸術家とは何だ?
大辞泉によれば、『芸術作品の創作活動を行う人』
大辞林によれば、『画家・音楽家・作家など芸術活動を行う人』
すなわちアーティストとは、
音楽を創作する人に限ったことではない、ということだ。
美術部門では、彫刻家、書道家、陶芸家、画家など。
音楽部門では、作曲家、演奏家、歌手。
文筆部門では、小説家、詩人、評論家。
そのほかには、舞踏家、華道家、ファッションデザイナー。
多岐にわたる。
海外で「私はアーティストです」
と、言ったところで、即座に音楽家とは思われないだろう。
直截にミュージシャンと言えばいい。
誰がこんな曖昧な呼称を流行らせたのか?
自然発生的に?
ミュージシャンという言葉が古めかしくなったから、
誰かがアーティストなる言葉を持ち出して、
新鮮味をもたらそうと考えたに違いない。
エロチックな例題を示すが、
パンティーがショーツに変化したのと軌を一にしている。
パンティーという響きは、いやらしい表現として、
一概には断定できないかもしれないが、
世の中に君臨してしまっている。
ショーツ泥棒とは言わず、
パンティー泥棒だ。
対して、ショーツの言葉は、
下着業界が、あとになって世の中に普及させた。
今や、その卑猥な語感になっているパンティーを、
凌駕してしまっている。
下着業界はどんな目論見で新呼称を広めたのだろう?
これも古めかしさを払拭し、新しくショーツと呼ばせることで、
爽やかなイメージへと刷新を図ったのだろう。
さらには、男性視点のいやらしさを払拭する意図もある気がする。
さて、ショーツとは何だ?
英語で男の子の半ズボンのことだ。
つまり日本女性は、ほぼ全員半ズボンを穿いているのだ。
ここでも日本人は間違った意味の語句を使っている。
曖昧だったり、間違っていたり、
日本人はわがままに外国語を乱用するのが好きなのだ。
ぼく自身正しく英語を理解して、用いているか、
はなはだ怪しい。
ときどき政治家が間違った言葉遣いを発言する。
それをマスメディア、延いては国民が非難し、冷笑しているが、
世間にはこのように日常茶飯事的に、
お粗末な英語表現を用いているのだ。
気をつけよう!